本当は怖い鉄道の架線

熊本県で持っていた釣り竿が架線に接触、感電するという事故がありました。架線は当たり前のように線路上へ張られていますが、一歩間違えると大変危険なものです。

コンセントの200倍

 2014年7月25日(金)、熊本県の肥薩おれんじ鉄道たのうら御立岬公園駅で、高校生の持っていた釣り竿が架線に接触。感電するという事故がありました。

 残念ながら鉄道では、しばしばこうした事故が発生しています。2002年には、大分県中津市で少年が電車の屋根に登り感電死するといった事例もありました。

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線路上空、約4~5mほどの高さに張られている架線。一般的には「かせん」と読むが、鉄道の現場では「がせん」と読む。「仮線」「活線」などとの混同を防ぐため。

 線路の上空に張られ、電車が走るのに必要な電気を供給する架線は、いつも何事もなく存在しているためピンとこないかもしれませんが、怖いものであることを再認識する必要があるでしょう。

 今回事故が発生した肥薩おれんじ鉄道の架線は、交流2万ボルトという高電圧です。日本の家庭に配電されている電気は100ボルトですから、その200倍になります。電圧がこのぐらい高くなると、近づいただけで感電することもあります。「触らなければ大丈夫」といった考えは、決してしてはいけません。

 架線の電圧は路線によっていくつかの種類があり、関東以西の本州は直流1,500ボルト、北海道と東北、新潟県以外の北陸、九州は交流2万ボルトがよく見られます。地域によって異なるのは、列車本数の多いエリアでは直流のほうがメリットが多かった、などの理由です。また高速で走行する新幹線は、より多くの電気を車両に供給できるよう、交流2万5000Vという高い電圧を使っています。

 さて架線にはしばしば鳥がとまっていますが、なぜ感電しないのでしょうか。実は人間でも、架線に触れたからといって必ずしも感電するわけではありません。

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