【日本の高速鉄道 その誕生と歴史】第4回「戦後の鉄道旅客輸送」

東海道新幹線開業50周年を記念し、どのようにして新幹線が計画され、開業に至ったのかを振り返ります。第4回は「戦後の鉄道旅客輸送」です。

湘南電車の誕生

 その後も石炭事情の悪化など、需要は逼迫するが供給が追いつかないという、日本の鉄道にとって厳しい時期が続きました。それでも昭和24年(1949年)に「日本国有鉄道」が発足、同年9月には大規模なダイヤ改正が行われ、特急「へいわ」号が東京~大阪間を走り出しました。戦後初となる、特急列車の復活です。

 同じ年の2月には、東海道本線の沼津~静岡間、5月には浜松までの電化が完了し、年末には“湘南形電車”と呼ばれる80系が登場します。

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大阪の交通科学博物館に展示されていた湘南型電車、80系クハ86形。

 それまで“電車”は、短距離輸送中心の考え方で作られていましたが、80系は国鉄で初めて中間電動車方式を採用して長大な固定編成を組み(最大16両編成・荷物電車込み。1両20メートル換算で編成では320メートルにもなる。当時では世界最長の電車列車)、東京~沼津間の長距離輸送を行うことになりました。

 客室サービスはそれまで長距離輸送を行っていた客車列車と遜色なく、また電車方式になったため、終端駅での折り返し時間が短縮(機関車の付け替えが不要)され、効率的な運用ができるようになりました。

 80系の登場が日本の鉄道に与えた影響は大きく、電車による長距離輸送の可能性を見いだし、それが後の新幹線に繋がっていきます。

【第5回:戦後の東京~大阪間に続く】

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