「トワイライト」引退に4500人集結 なぜそこまで注目されるのか
日本の看板列車「トワイライト」
●食堂車の存在とその品質
「トワイライト」は、日本の鉄道では希少になった食堂車(レストランカー)を連結。フランス料理をコースで楽しむことができました。
ちなみに2015年3月におけるそのコース内容は「北海道イクラのコルネ」「青森産鴨のテリーヌ 新潟特産「おけさ柿」のチャツネ・ソース」「蟹と蛤のビスク ようていJA産ユリ根のコンポート」「日本海あんこうのサルティンボッカ 香草入り手打ちパスタ添え」「トワイライト厳選の黒毛和牛のグリエと牛舌の煮込み 里芋のムースリーヌ」「プレアデス(パルフェ・グラッセ) マカロン、果実のサラダ、ハスカップのソース」「潮の香りのするバター」というものです。
また大阪発札幌行きの列車は、昼夕朝の3食すべてを提供する数少ない列車でもありました。
●「トワイライト」な車窓
日没時刻は季節で異なるため必ずしも見られたわけではありませんが、「トワイライト(日没後や日の出前の薄明、薄暮)」という列車名の通り、日本海へ沈む夕日を車内から堪能することができました。また琵琶湖、北海道の駒ヶ岳や内浦湾など、ほかにも車窓の見どころが多数存在しています。
●JRの歴史と共に
「トワイライト」は1987(昭和62)年に国鉄が分割民営化されたのち、1989(平成元)年に登場した列車であるため、特に長い歴史は持っていませんが、分割民営化後、JR西日本の看板列車として、またJR時代の新しい寝台特急として歴史を刻んできました。
●「日本の看板列車」
このように、「トワイライト」は希少でシンボル性の高い列車です。JR西日本の看板列車である以上に、「日本の看板列車」のひとつとしても過言ではないかもしれません。その引退が非常に大きな注目を浴びるのは、必然です。
【了】
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Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)
鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。
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