東京の大深度地下で「ドリル新幹線」組立て 月速400m リニア中央新幹線の道 切り開く

「新幹線車両」をイメージしているシールドマシン その速さは?

 この北品川非常口(北品川工区)で組み立てられているシールドマシンは、36.9kmある第一首都圏トンネルの全区間を掘削するわけではなく、まず北品川非常口から等々力非常口(川崎市中原区)までの8.2km、続いて北品川非常口から品川駅までの1.0kmが掘削担当区間です。リニア中央新幹線の建設では複数のシールドマシンが稼働し、トンネルを掘削していきます。なお、この工区の建設は予定通りに進んでいるとのこと。

 デザインも、このシールドマシンのポイントです。白色のボディ、青色のカッターヘッド。新幹線車両をイメージしたそうです。

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新幹線車両がイメージされた北品川工区のシールドマシン(画像:JR東海)。

 このシールドマシンの掘削速度は、1日で在来線車両1両分の20m、日によっては新幹線車両1両分の25mを考えているとのこと。月あたりでは、16両編成の東海道新幹線の長さに相当する400mの掘削を計画しているといいます。

 なお、この北品川非常口があるのは、初の新幹線である「東海道新幹線」と、初の在来線である「東海道線」、そして「日本の鉄道の父」と呼ばれる井上 勝(1843~1910)が眠る東海寺大山墓地に囲まれた場所。そこから2021年度初頭、この「ドリル新幹線」が、初の超電導リニア路線「中央新幹線」のトンネルを掘り始める予定です。

【了】

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