【懐かしの国鉄写真】全線電化目前 常磐線の蒸機列車撮影と平機関区見学会

いまから53年前、鉄道友の会が主催するツアーに参加しました。全線電化を目前にした常磐線で蒸気機関車を撮影してから平機関区を訪問、さらに日立電鉄に立ち寄るものです。今回は常磐線と機関区で撮影した写真25点をご覧いただきます。

沿線撮影で一番の狙いは寝台特急「ゆうづる」だったが……

 1967(昭和42)年6月4日(日)、全線電化を目前に控えた常磐線で最後の蒸機牽引列車を撮影し、C62が配置されている平機関区を見学するバスツアーに参加しました。これは鉄道友の会東京支部の主催によるもので、3日(土)の夜に東京を出発し、4日の朝方に広野~木戸間で夜行列車を主体に撮影。その後は平(現在のいわき)まで戻って平機関区を見学。さらに午後は日立電鉄にも寄り道して夕方に帰京というコースでした。

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キハ28の4連だったが、急行ではなく間合い使用の普通列車。新たに上り線となる築堤から撮影している(1967年6月4日、楠居利彦撮影)。

 4日は梅雨入り前の晴天に恵まれ、朝から撮影日和でした。常磐線はこの年の8月20日に全線電化完成となるので、平以北は電化とあわせて複線化工事も行われていました。

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D51 684牽引の下り貨物列車。このころのコンテナはすべて黄緑だった(1967年6月4日、楠居利彦撮影)。

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Writer: 楠居利彦(鉄道ライター)

1946年、東京生まれ。中央線の沿線で育ったので、鉄道は複線で電化され、長編成の電車が頻繁に走るものと認識している。鉄道誌の創刊に関わり、車両データ本の編集を担当した。趣味は鉄道模型製作。

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