150年の歴史を最新のキヤノンミラーレスカメラで撮る! 鉄道博物館「ナイトミュージアム」に並んだ面々とは〈PR〉
通常営業終了後の夜間、貸し切った「鉄道博物館」でキヤノンのミラーレス一眼カメラが体験できるイベント、おなじみ「ナイトミュージアム」を、ライターの栗原 景さんとYoutuberがみくんが体験してきてくれました。
発売されたばかりの「EOS R6 Mark II」を手に鉄道の聖地へ
キヤノンマーケティングジャパンが2022年12月10日(土)、埼玉県さいたま市の鉄道博物館を貸し切り、「キヤノンマーケティングジャパン株式会社 presents 鉄道博物館 ナイトミュージアム」を開催しました。
カメラファンやレールファンから大好評の「ナイトミュージアム」は、京都鉄道博物館での開催を含め、今年だけで3回目になります。通常の営業が終了した17時30分から2時間、抽選で当選した175組350名だけが、鉄道博物館をたっぷりと楽しめるというイベントです。
会場では、EOS R6やEOS KissM2など、キヤノンが発売するミラーレス一眼カメラの現行モデルを借りられ、イベント時間内に思う存分撮影できます。今回、筆者こと栗原 景(フォトライター)は、鉄道系YouTuberとして活躍しているがみさんとイベントに参加しました。キヤノンから発売直前のEOS R6 Mark IIをお借りし、日本の鉄道史を作ってきた鉄道車両などを撮影します。
EOS R6 Mark IIは、2022年12月15日に発売されたばかりの最新フルサイズミラーレスカメラです。ディープラーニング技術を活用した、動く被写体を粘り強く捉え続けるトラッキング性能をはじめ、最大40コマ/秒の高速連続撮影機能(電子シャッター時)などを備えます。「乗り物」を優先的に検出する機能もあり、鉄道車両などの動体撮影を強力にサポートする、まさにレールファン待望のカメラといえます。
今回、走行する車両の撮影は予定していませんが、照明を落とした夜間のミュージアムでは、このカメラの各種機能、性能が撮影を大いにアシストしてくれることでしょう。常用ISO感度102400の高感度、高画質性能と、対応レンズとの組み合わせで最大8.0段になる強力な手ブレ補正機構などに期待が持てます。
がみくんイチオシ! 150年の歴史を拓いた1号機関車
メインゲート正面の修学旅行専用電車167系「なかよし」の前でがみさんと待ち合わせ、17時のスタートと同時に中へ入りました。1階の車両ステーションからはC57形135号機の汽笛が聞こえ、気分が盛り上がります。
「今年は鉄道開業150年じゃないですか。ぜひ行きたい場所があるんですよ」
がみさんの提案で最初に訪れたのは、1号機関車の展示スペースです。今年は新橋〜横浜間に日本初の鉄道が開業してから150年の、節目の年にあたります。1号機関車は、その開業時に使用された10両の機関車のうちの1両で、開業前年の1871(明治4)年にイギリスで製造されました。10両のなかで最初に完成検査を受けたことから「1号機関車」と呼ばれ、鉄道記念物や国の重要文化財にも登録されています。
「鉄道唱歌の一番で、“汽笛一声新橋を”と歌われますが、まさに汽笛一声を流したのがこの機関車なんですね!」
がみさんが感慨深げに語ります。早速、EOS R6 Mark IIで、この歴史ある機関車を撮影してみました。レンズは、RF14-35mm F4 L IS USMをマウントしています。こちらは超広角から標準域までをカバーした使い勝手のよいズームレンズで、14mmの超広角ながら歪みや収差(色ごとのズレ)がほとんどなく、隅々まで解像感の高い高画質を実現しています。
絞りやシャッター速度をカメラが自動で決定するプログラムモードで軽く撮ってみたところ、画質の高さはもちろん、その完璧な露出に驚きました。
昔のカメラは、黒い蒸気機関車を撮るとカメラが「暗い」と勘違いして明るくしてしまうことがありました。しかしEOS R6 Mark IIは、蒸気機関車のボイラーの質感を捉えるだけでなく、運転室の鋼板に照明が当たっている部分についてはまるで「これは照明が当たっている蒸気機関車だ」と理解しているかのように、絶妙な露出で撮影してくれます。ISO感度は3200で、ノイズは全く見られません。
初代国電として活躍した101系の運転台が特別公開
「がみさん、今度は僕が見たい電車があるんです」
がみさんを案内した先は、展示されている101系電車です。1957(昭和32)年に登場した元祖「国電」で、駆動装置などに当時の最新技術を投入した国鉄初の「新性能電車」になります。鉄道博物館に展示されている車両はオレンジバーミリオン塗装の中央線快速仕様で、。普段から客室内に入れますが、今回のナイトミュージアムでは特別に運転台が公開されました。
運転台の見学は、ひとり2分までとのこと。係員の案内で足を踏み入れると、塗料やニスなどでしょうか、懐かしい“国鉄の香り”がします。
「意外にスペースがありますけど、運転台の前にクリアランスが全然ないんですね」
がみさんが鋭い観察をします。E233系電車など現在の電車は、万が一事故が発生した時に乗務員や乗客の生命を守るため、最前部に壊れて衝撃を吸収するクラッシャブルゾーンが設けられています。一方、101系にはそうした思想はなく、最前部ギリギリの位置に運転台があるのです。
お召し列車専用機EF58形61号機を89号機と見比べる
最近、鉄道博物館の展示車両に加わったのが、EF58形電気機関車61号機です。1953(昭和28)年、60号機とともにいわゆる「お召し列車(天皇陛下などが座乗される、特別に運行される列車)」の専用機関車として製造され、90回以上にわたってその「お召し列車」の先頭に立ちました。、ステンレス製の飾り帯を車体側面に、国旗掲揚装置などを前面に装備し、各機器類も美しく磨き上げられています。
車体の塗色は当初、当時機関車の標準色だった焦げ茶色(ぶどう色2号)でしたが、1966(昭和41)年に深みのある赤を強めた色、通称「ため色」に変更されました。鉄道博物館では、2022年10月30日から常設展示が始まり、エントランスホールに展示されています。
車両ステーションには、かねてより通常仕様の89号機が展示されているので、通常仕様とお召し仕様、ふたつのEF58形を比較できます。
入場者数を350人に限定したとはいえ、EF58形61号機のような人気車両にはやはり大勢の人が集まります。車両だけをしっかり撮りたい人、車両をバックに自撮りをしたい人などさまざまですが、「前をすみません」と声をかけあったり、会釈し合ったりと、ゆずり合いながら撮影しているのが印象的でした。ちょっとした気配りで、みんなが気持ちよく、いい写真を撮れるようになりますね。
車両ステーション2階では、鉄道写真家の長根広和さんと村上悠太さんによる写真セミナーが行われました。EOS R6 Mark IIによる撮影テクニックについて、作例を交えながら解説していました。
ちなみに、キヤノンからは長根さんと村上さんが監修した撮影マナーページが公開されており、以下のURLからその内容を見ることができます。
Writer: 栗原 景(フォトライター)
1971年、東京生まれ。旅と鉄道、韓国を主なテーマとするフォトライター。小学生の頃から各地の鉄道を一人で乗り歩き、国鉄時代を直接知る最後の世代。出版社勤務を経て2001年からフリー。多くの雑誌や書籍、ウェブに記事と写真を寄稿している。主な著書に『東海道新幹線の車窓は、こんなに面白い!』(東洋経済新報社)、『テツ語辞典』(誠文堂新光社/共著)など。