JR東海 西相模周波数変換変電所を静止型化 東海道新幹線をより環境に優しい乗り物に

富士川を越えている東海道新幹線には、重要なものです。

周波数の境界をまたぐ東海道新幹線

 JR東海が2021年5月28日(金)、西相模周波数変換変電所について、周波数変換装置(FC)をすべて静止型にすると発表しました。

 富士川を境に、日本の東西で異なる交流電気の周波数。東海道新幹線はその境界をまたいでいますが、使うのは全区間で60Hzの電気です。東京や神奈川などの50Hzエリアでは、沿線に周波数変換変電所を設けて電気を60Hzに変換し、供給しています。

 これまで西相模周波数変換変電所では、回転型のFCを2台、静止型のFCを1台使っていましたが、それを全て静止型にするものです。

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東海道新幹線のN700系(恵 知仁撮影)。

 回転型FCは、大型のモーターと発電機を組み合わせて周波数を変換する装置で、瞬間的な大電流にも対応できるものの、電力損失が大きいというデメリットが存在。対し静止型FCは、半導体技術を用いて周波数を変換するもので、省エネ性、省メンテナンス性に優れますが、瞬間的な大電流へ対応できません。

 今回JR東海は、回転型FC2台と静止型FC2台を使っている綱島周波数変換変電所と、西相模周波数変換変電所を連携させることで、西相模を全て静止型FCにしても大電流に対応できる技術を開発。これにより年間およそ4000万kWhの電気使用量削減と、年間およそ2万トンのCO2排出量、年間およそ12億円のコストが削減できる見込みといいます。

 2027年度末から運用開始予定で、工事費は約200億円です。

【了】

【図解】東海道新幹線の「周波数変換変電所」どんなもの? つまり何がどう変わる?

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コメント

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2件のコメント

  1. 予めN700系デビューの頃に(それ以後に製造する車両を)50/60ヘルツどっちでも走れる仕様にしておけば今頃、設備の買い替えなんか不用で旧型機器を撤去するだけの工事だったのに。
    計画性が無いというか勿体ないことをする会社だな東海って。

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