まさかの“双胴”採用!…なぜ? 露・スホーイ初の旅客機「Su-80」が異形すぎた件

Su-27をはじめ、戦闘機の名門メーカーであるロシアのスホーイ社。同社が初めて制作した旅客機がリージョナル機の「Su-80」です。この機体、通常のリージョナル機とはあまりに異なる設計が施されていました。

2001 年9 月4日に初飛行

 ロシアの航空機メーカーのスホーイ社。世界で広く知られている戦闘機Su-27をはじめ、軍用機が主力商品となっているメーカーの歴史において、初めて開発された旅客機ともいえるのが、リージョナル(地域間輸送)向けターボ・プロップ機である「Su-80」です。いまから21年前の2001 年9月4日に初飛行したこの機は、ほかのリージョナル機とは一線を画すデザインを特徴とします。

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スホーイ「Su-80」(画像:スホーイ社)。

 Su-80は全長約18.3m、全幅が23.2m。旅客機バージョンと貨物輸送機バージョンがラインナップされ、前者では横2-2列の座席配置を基本とし、最大30人が搭乗できるとされました。航続距離は1300kmに設定されています。

 推進装置としては、手堅くターボ・プロップエンジンを2基選択し、主翼は高翼配置を採用。ただ、その形状はスタンダードなリージョナル機とは大きく異なります。エンジン後方の構造体が胴体のようにそのまま後ろに張り出し、2本の垂直尾翼に。それが垂直尾翼最上部から張り出された翼でつながっているという「双胴機」のレイアウトなのです。

「双胴機」は軍用機ではP-38「ライトニング」戦闘機などがよく知られていますが、もう少し大きいものとなると、ベトナム戦争でアメリカ空軍の対地攻撃で使用されたことなどで知られるOV-10や、C119「フライング・ボックスカー」輸送機などがあります。ただ、民間むけの航空機となると、そう多くはありません。

【写真】後部どんだけ? 異形すぎるリージョナル機「Su-80」をいろんな角度から

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