車の「差し押さえ」増えすぎ!業界が悲鳴 ローンの延滞が問題化するアメリカ どうしてこうなった?
2023年に入ってからアメリカでは、サブプライム自動車ローンの延滞率の高さが盛んに報道されています。それに伴い差し押さえ車両も増加。ある業界が悲鳴を上げています。そもそも、どうしてこうなったのでしょうか。
差し押さえ車両続出で大変な状況に
2023年に入ってからアメリカでは、サブプライム自動車ローンの延滞率の高さが盛んに報道されています。
サブプライム自動車ローンとは優良客(プライム)よりも、低い評価の人に貸し付けるローンのことです。銀行の通常融資の利息が10%程度なの対して、サブプライム自動車ローンの場合は、15~20%の利息がかかるようです。
2021年3月の段階の調査では、30日を超える滞納者の割合が、2.6%だったのに対し、2023年3月の調査では、5.3%までに上昇したそうです。
この段階ではまだ、支払いを続ければペナルティはないそうですが、滞納の日数が60~90日になると、回収業者からレッカー車が派遣され、ローン会社が車両を差し押さられ、競売にかけられます。なお、差し押さえの危機に瀕している滞納者は全体の1.8%とのことです。
アメリカ国内メディアの報道によると、2022年下半期頃から差し押さえされる車両が増え、保管スペースが常に埋まっているローン会社もあるようです。滞納者が増えている理由は、長く続く物価の高騰による生活困窮が大きな原因となっています。アメリカのSNSでは、「電気料金とクルマのローン支払いが同じくらいの額になった」「ここ数年、中古車ですら値段が高くなっている」といったコメントがみられました。
また、あまりに車両の差し押さえが増えているためか、レッカー車などで回収を担当する職員の人手不足が問題になっているそうです。
4月初旬にフロリダ州オーランドで開催された業界関係者の会合では、需要の増加に対応するための技術を持った労働者を、どうすれば十分な数、確保できるかが課題になったそうです。というのも、滞納者はクルマを奪われまいと抵抗することがあるため、それなりに熟練した労働者が必要なのだといいます。
【了】
戦勝国の末路か。リーマンショックに懲りずまだサブプライムやってるんだ。