「国内最短の航空路線」運休→代替アクセスは「クレーンで吊られて入島」!? なぜこの方法に?
「国内最短の航空路線」RAC南大東~北大東線が運休し、両島のアクセスは海路のみに。しかしこの船による乗客の入島は、アトラクションさながらのダイナミックな方法がとられます。なぜでしょうか。
直線距離13kmの航空路線が運休 海路はあるが…!
「国内最短の航空路線」として知られている、RAC(琉球エアーコミューター)の南大東~北大東線が2024年8月より運休します。これで、空港間の直線距離にして13km(島と島の間は約8km)離れた両島のアクセスは、海路のみとなります。
この船による両島への乗客の入島は、アトラクションさながらのダイナミックな方法がとられることで知られます。
海路アクセスを担うのは、南大東島・北大東島と那覇を結ぶ大東海運の貨客船です。これ自体は一般的な船ですが、ユニークなのは、南北大東島における乗下船の方法。「人を大きな箱のようなゴンドラ(搬器)に載せて、そのゴンドラをクレーンで吊り上げて陸地と船のあいだを移送する」というものです。
これは、両島とも断崖絶壁に囲まれているため、フェリーが接岸できる船着き場を設けることが難しいため。かつては人が海に飛び込み、船まではしけ(小舟)を渡していたものの、危険なためクレーンで"荷役”するようになったのだそう。
とある日に南大東島でこの「クレーンで入港」を見た人物によると「乗客が宙に浮いている時間はわずか30秒ほどだった」とのことです。クレーンを用いて運ばれるのは貨物も同じで、人を降ろしたあと、自動車やコンテナなどを次々に運ぶ様子が確認されています。
なお、このフェリーは那覇と南・北大東島のあいだを1航海4日かけて往復することから、各港を出航するのはおよそ5日から1週間に1回の頻度ともされています。現状ではフェリーの増便などは発表されていないため、RAC便の運休により、両島間を往来する機会が大きく減ると考えられます。
【了】
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