「おい、ココ本当に空港か?」 トンデモ施設を備えたシンガポールの空港 世界に先駆けた空港の“戦略”とは
なぜここまで「デカいショッピングモール」を入れたのか
チャンギ空港はもともと乗り継ぎ需要が非常に旺盛なうえに、どの旅客ターミナルビルもショッピングや飲食施設が充実していることで知られていました。コロナ禍後の今もそれは変わっていません。
「ジュエル」にはホテルもあり、空港内にいて退屈させないことで、乗り継ぎ客の快適性の充実も確保しています。癒しとショッピング施設を併合し旅客を惹きつけたうえで、次の便に乗るまでの時間を快適に過ごしてもらうことで、収益増化を目指したのです。
世界のどの空港も、乗り継ぎ客にとっては「通過点」に過ぎなかったところ、現在は次の便に乗るまで、いかに快適な時間を乗客に過ごしてもらうかに、空港運営会社は注力しています。この手法は、シンガポールが見せたこれからの空港の一つの形と思えます。
そして、チャンギ空港では、2030年代に第5旅客ターミナルビルのオープンを目指しています。ただ、既存の4つの旅客ターミナルビルと異なり滑走路を挟んだ東側に建てられるため、旅客をどのようジュエルにまで呼び込むのかも、今後のチャンギ国際空港の将来ビジョンのポイントになりそうです。
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Writer: 加賀幸雄(旅行ライター)
日本各地の名産や景勝に興味があり、気ままに目的地を決めて2泊3日程度の 小旅行を楽しんでいる。
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