新幹線に開業当時の料金で 新幹線に見る物価変遷

ライス30円、コーヒー50円

 今回の特別きっぷで用いられている金額「5,030円」は、1964年に東海道新幹線が開業した当時において、東京~新大阪間を「ひかり」1等車に乗車した場合の料金です。「1等車」は現在のグリーン車にあたります。1969(昭和44)年まで、1等車と2等車(現在の普通車)という分け方でした。

Large 20140717 tokaido
初代新幹線車両の0系。1964年に登場し、2008年まで44年間活躍した。

 東海道新幹線開業当時に、グリーン車の1等車ではなく普通車指定席の2等車で「ひかり」東京~新大阪間を利用した場合、2,480円でした。これは当時の勤労者給与2日分程度なので、1等車利用の5,030円は4日分の給与になります。また、この時代に飛行機で東京~大阪を移動した場合は約6,000円でした。現在の東京~新大阪間は、「のぞみ」普通車指定席で14,450円、グリーン車で19,230円です。

 開業当時、東海道新幹線には軽食をとれるビュフェがありました。そのメニューからも物価を見てみると、洋朝食150円、ランチ300~500円、スパゲティー200円、カレーライス150円、トースト30円、ライス30円、コーヒー50円、うなぎ300円などとなっています。

【了】

Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

3件のコメント

  1. 夢の超特急0系新幹線

  2. 0系新幹線引退

  3. 0系100系