次期政府専用機B777-300ERはどんな機体?

パワーは世界最大

 B777はエンジン2基の「双発機」であることも大きな特徴です。500名以上乗せることもできる大型機ながら、民間航空機エンジンとして世界最大の推力を誇るエンジン「GE90シリーズ」を搭載することで、2基のエンジンだけで十分なパワーを確保。これにより、エンジンを4基搭載するB747などに比べ運航コストを抑えることが可能です。また燃費性能も高く、現在の政府専用機B747-400と比べ、次期政府専用機のB777-300はおよそ3割も燃料効率が向上しています。

 機体のスペックについて、全日空仕様のB777-300ERは全長73.9m、全幅64.8m、全高18.5mで、航続距離は13,920km。巡航速度は890km/hです。

 ボーイングの航空機としては、2011年に全日空が世界で初めて導入したB787もありますが、こちらは中型の機体で、B777ほどの輸送力がありません。B787-8は全長56.7mで定員335人、B787-9は全長62.8mで定員395人です(全日空国内線仕様)。またB777が選ばれたことについては、登場から一定の時間が経過し十分な運用実績を持っている点が重視されたとする見方もあります。

 旅客機は似ているため見分け方が難しいかもしれませんが、B777は主翼の下にある2本の主脚に、それぞれ6個のタイヤがついているのが特徴です。B767やB787、エアバスA330の4個です。

【了】

Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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コメント

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5件のコメント

  1. いまさらだが、これだけの搭載量(座席数)が必要なのか? かつて747-400が選ばれたのは、航続距離が必要だったからではなかったっけか? その意味で、787か、実績と言うなら777でも-200LRが良かったと思うのだが。

  2. 日本だったらMRJにすればいいのに

  3. さて、安倍首相は新しい政府専用機に乗れるでしょうか?
    最初に乗る人は、もしかして浩宮天皇陛下かもしれませんね。

  4. MRJが羽田からアメリカ東海岸までノンストップで行ける航続距離を保有してれば採用はあったかも?いや、機内は登場するゲストの他にプレスルームや会議室などのスペースを要求されるから無理だわね。正直、メンテナンスとかの問題が無ければフランスの、あれ、なんだっけ?バカデカイの。あれ大好きな機体なんだけど、アメリカ外交する時にフランス製だとやはりキマリは悪いよなー(残念

    • A380です