フェリーはなじみが薄い? 格安プランでまず「きっかけ」を

旅客船はわずか0.5%

 鉄道会社との連携も実施され、従来の「弾丸フェリー【阪神電車版】」に加え2015年3月15日からは「弾丸フェリー【山陽電車版】」も新たに発売されています。沿線各駅~神戸六甲アイランド港間の電車、バス往復、神戸~大分間のフェリー往復をセットにしたものです(阪神、山陽版とも5月31日までの期間限定発売)。

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鉄道とバス、フェリーがセットになった「弾丸フェリー」も期間限定で発売される(写真提供:フェリーさんふらわあ)。

 往復で最安1万円からという「弾丸フェリー」の価格設定について、フェリーさんふらわあ旅客営業部の往下さんは「インパクトがあり記憶に残る価格に設定いたしました」と話します。また鉄道との連携についても、「お客様の利便性を良くすることで、より多くのお客様に弾丸フェリーを体験していただきたい」と考えているそうです。

 ちなみにこの「弾丸フェリー」、普通では高くなりそうな週末のほうが約3000円安価です。「よりたくさんのお客様に船旅を体験していただきたく、お客様の利用が多い週末を安く設定しました」(フェリーさんふらわあ、往下さん)といいます。

 国土交通省のデータによると、「旅客の輸送機関別輸送分担率」は「鉄道」が71.8%、「自動車」が14.2%、「航空」が13.5%を占めるのに対し、「旅客船」はわずか0.5%です(2010年、輸送人キロ基準)。日常的に利用する人が多く、身近な鉄道や自動車。また航空機でも低価格なLCCの登場で「身近さ」がアピールされている現在、フェリーでもまず認知、利用してもらい、その良さを知ってもらおうという試みが行われています。

【了】

Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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