〈PR〉日本でただひとりの「渋滞予報士」に渋滞のアレコレを聞いてみた

GWやお盆の高速道路の渋滞。誰しも一度は経験したことがありますよね。せっかくの長期休暇も、渋滞にはまって時間を浪費してしまうのは残念なもの。そこで今回は、高速道路の旅やドライブをより快適に過ごす方策を探ろうと、渋滞発生のメカニズムや渋滞予報の仕事について、“渋滞のプロ”に話をうかがってきました。

NEXCO東日本「渋滞予報士」の加藤寛道さんを直撃

 ゴールデンウィーク(GW)やお盆、年末年始などの長期休暇。ふるさとへの帰省や旅行、ドライブなどで高速道路を利用したら、とんでもない渋滞に巻き込まれて車中で何時間も過ごしてしまった――。誰しも一度はこうした経験があることでしょう。

 家族や友人との楽しい時間も、渋滞のせいで水の泡になってしまったら、元も子もありませんね。しかし、「そもそも渋滞はなぜ発生するのか」「渋滞を防ぐにはどうしたらいいのか」「渋滞予測はどのように行われているのか」などについて知っている人は少ないのではないでしょうか。

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NEXCO東日本「渋滞予報士」の加藤寛道さん(2016年5月、星 大樹撮影)。

 そこで、乗りものニュース編集部では、渋滞予測のプロであるNEXCO東日本の「渋滞予報士」加藤寛道さんに、渋滞理解に役立つさまざまなお話を聞いてきました。

要因の8割は交通集中、その多くが「サグ・長い上り坂」で発生

 加藤さんによると、2015年の1年間にNEXCO東日本管内で発生した渋滞の実に78%は「交通集中」によるもの。そして、そのうちの63%は、道路が下り坂から上り坂に変化する凹部(サグ)や長い上り坂で発生しているといいます。

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渋滞の多くは道路が下り坂から上り坂に変化する凹部(サグ)や長い上り坂で発生する(画像出典:NEXCO東日本)。

 道路の勾配の変化を意識せず、下り坂でアクセルを緩めた状態のまま上り坂に差し掛かると、クルマは自然に減速してしまいます。交通量が多い状況で、このような車両が存在すると、後続車は追突を避けるためにブレーキを踏まざるを得なくなります。この速度低下は上流側(=車両の後方)に「増幅しながら伝播(でんぱ)する」ことが知られているそうです。

 加藤さんは「渋滞に巻き込まれないためには、日時やルートをずらしていただくことが最も有効です」と話します。これと同時に「自分が渋滞の原因にならないように気を付けてほしい」とのことです。

 そのためには、サグで速度を落とさないことに加え、サグの渋滞は走行車線よりも追越車線で発生しやすいため、走行車線にスペースがある場合には、走行車線を利用することが大切といいます。

 そして、最も重要なことは、事故を起こさないこと。加藤さんは「事故により渋滞規模が増大することも多いため、ぜひ安全運転を」と呼び掛けています。

「渋滞予報士」ってどんなことをする仕事?

 NEXCO東日本にしかない肩書である「渋滞予報士」の加藤さん。その仕事は大きく分けて「渋滞対策の立案と検証」「渋滞予測の実施」「渋滞対策と予測のPR」のみっつにまとめられるそうです。

「渋滞対策」で主なものとしては、付加車線やペースメーカーライトが挙げられます。付加車線は、渋滞しやすいポイントに車線を増やして交通容量を拡大する対策で、加藤さんは、付加車線の設置による渋滞緩和効果の算出や検証などを担当しているそうです。その一環で2016年3月には、大渋滞発生ポイントのひとつとして知られる東北道下り・岩舟JCT~栃木IC間で約5kmの登坂車線(北関東道からの合流地点)の運用が開始されています。

 ペースメーカーライトは、トンネル壁面にLEDライトを設置し、進行方向に光が流れて見えるよう順次点灯させるシステムです。加藤さんによると、速度の低下を抑えて渋滞を未然に防ぐとともに、渋滞発生後も、速度の回復を手助けする効果があるといいます。

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東京湾アクアラインに設置されたペースメーカーライトのイメージ(画像出典:NEXCO東日本)。

 NEXCO東日本では、渋滞を少しでも減らすために、利用者に渋滞への関心を持ってもらおうと2007(平成19)年から「渋滞予報士」という愛称でPRを行っており、加藤さんが4代目。その“本分”とも言うべき仕事が「渋滞予測」です。毎年、GWやお盆の時期になると、各メディアが渋滞予測情報を大きく報道することはよく知られていますね。

 そもそも、渋滞予測は「いつ、どこで、どれくらいの長さの渋滞が発生するか」を予測するもので、1987(昭和62)年にスタート。その目的は「旅行計画立案の参考にしていただくとともに、需要を分散して渋滞を緩和すること」(加藤さん)だそうです。

 渋滞予測は当然、GWなどの「交通混雑期」以外も行われています。予測という以上、気になるのはその“的中率”ですが、加藤さんによると、渋滞予測の目的は渋滞緩和であり、的中率が100%ということは、渋滞予測としては不十分でもあるといい、「渋滞予測を参考に渋滞を避けていただくことで、渋滞緩和につながることが理想」とのことです。

 こうしてまとめられた渋滞予測情報は、同社ホームページ「ドラとら」や日本道路交通情報センター(JARTIC)のホームページ、「渋滞予測」などに掲載され日々、私たちの元に届けられています。

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NEXCO東日本のホームページ「ドラとら」(画像出典:NEXCO東日本)。

高速道路では「まず安全運転」、日時・経路変更なども検討を

 最後は「渋滞対策と予測のPR」。加藤さんは言わば、NEXCO東日本の渋滞対策の“広告塔”でもあります。

 加藤さんは、学生時代に交通関係の仕事を志し、大学では都市間交通について研究。2009(平成21)年に入社し、千葉や福島などの職場を経て、2014年に4代目の渋滞予報士に就任。現在は、新聞やテレビ、ラジオなど年間約30件のメディア出演をこなしています。「人前に出るのは苦手」と笑いますが、任期は未定だそうです。

 最後に、そんな加藤さんに改めて、私たち利用者に心掛けてほしいことを聞いたところ、以下のみっつの答えが返ってきました。

「事故で予期せぬ渋滞が発生することもあるため安全運転を」

「旅行計画を立てる場合は事前に渋滞予測を確認し、日時・経路変更も検討を」

「サグや上り坂など渋滞が発生しやすい場所における速度回復と混雑時の走行車線利用を」

高速道路の渋滞情報が一目でわかる

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渋滞についての理解も深まり、「いざ高速道路の旅へ」という人には交通情報サービス(東京都港区)の「交通渋滞情報」。「詳細渋滞マップ」を使えば、IC区間ごとの渋滞や規制状況が簡単に確認でき、所要時間もわかって便利です。

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【了】

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