茨城の「最も危険な交差点」立体化どこまで進んだ? “いつも渋滞”の巨大交差点 “空中にプラス4車線”

国土交通省 関東地方整備局は2025年10月、茨城県水戸市で事業中の国道6号「酒門町(さかどちょう)交差点立体」の事業再評価を行い、進捗を関係者間で共有しました。

スゴイ交通量が流れ込む交差点

 国土交通省 関東地方整備局は2025年10月、茨城県水戸市で事業中の国道6号「酒門町(さかどちょう)交差点立体」の事業再評価を行い、進捗を関係者間で共有しました。

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国道6号「酒門町交差点」手前。この門型標柱は立体化のため25年度に撤去予定(乗りものニュース編集部撮影)。

 同交差点は国道6号と国道50号が交わり、なおかつ両路線の近い場所にそれぞれ高速道路のIC(北関東道 茨城町東IC、水戸南IC)が接続しており、国道6号は1日最大約4万2000台、50号側は最大約3万4000台のクルマが交わります。国道6号側は両面とも8車線、国道50号側は7車線と5車線に分かれるという巨大な交差点です。

 慢性的な渋滞により、死亡事故件数は4年間で茨城県内の交差点においてワースト1位を記録、混雑度も県内ワーストレベルとされています。その渋滞を避けようと、周辺の生活道路が抜け道となり、そこでも複数の事故が発生していることが問題視されています。

 そこで、国道6号の交差点前後1.1kmにわたり、4車線の立体部を構築する事業が2021年から始まりました。立体化により、酒門町交差点では事故件数約3割減が見込まれるほか、国道6号の茨城町東IC~田彦二本松交差点における所要時間は約8%短縮が見込まれています。

 この2月には、酒門町交差点の北側に県道の新たなバイパス(中大野中河内線)が開通し、国道50号の西側から国道6号の北側へ、酒門町交差点を避ける4車線のルートが完成しました。これを酒門町交差点工事の迂回路として設定するといいます。

 立体化事業の進捗としては、用地は道路内に100%確保済み。横断歩道形状等の合意形成や、工事中の交通への影響を小さくするための切回し道路計画に関する関係機関調整に時間を要したといいますが、2025年度から工事にも着手しています。

 なお、労務単価などの上昇もあり、事業費は約21億円増額の約81億円となりましたが、事業継続が認められました。工事はこれから本格化しそうです。

【そりゃ混むわ!】「茨城最悪の交差点」立体化の概要(地図/画像)

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