【いまさら聞けない鉄道技術用語】非電化線を走る車両の原動力「ディーゼルエンジン」

電化されていない鉄道ではかつて蒸気機関車使われていましたが、いまはディーゼルエンジンを用いたディーゼルカーやディーゼル機関車が主役。近年は「電気式」や「ハイブリッド」など新しいタイプのディーゼル車の開発も進んでいます。

非電化区間の主役となった車両の「原動力」

 ディーゼルカーやディーゼル機関車、ハイブリッド車は架線がない非電化区間でも自由に走ることができます。その原動力となるのが「ディーゼルエンジン」です。

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JR北海道の特急形ディーゼルカー・キハ261系1000番台。出力460psのディーゼルエンジンを1両あたり2台搭載している(松沼 猛撮影)。

 ディーゼルエンジンの働きを簡単に説明すると、燃料(鉄道では軽油)の爆発力でシリンダ内のピストンを動かし、その力をコンロッドでクランクに伝え、回転エネルギーに変換して出力します。

 ピストンには燃焼室という「くぼみ」があって、シリンダ内に吸入した空気を高圧縮することで軽油の発火温度以上に過熱します。この高圧縮空気に噴射した軽油が自己発火して、その勢いでピストンを動かします。

 燃料噴射方式は2種類あります。国鉄時代は「予燃焼室式」が主流でした。これは予燃焼室のグロープラグで空気をある程度過熱したところに噴射ポンプで軽油を噴射し、混合気をピストンの主燃焼室に送って圧縮点火させるものです。しかし、1980年代後半以降は燃焼室に燃料を直接噴射する「直噴式」が主流となっています。また、最近は排気ガスをクリーンにしたエンジンが導入されています。

 なお、予燃焼室式のエンジンは現在も残っていますが、JRに承継された国鉄型気動車には直噴式エンジンに換装した車両も多数ありました。

「DMH17」ってどういう意味?

 ディーゼルエンジンの多くは国鉄が制定した形式をベースに命名されています。国鉄型エンジンで代表的なのは「DMH17系」です。

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鉄道博物館で保存されているキハ11形のDMH17B形エンジン(松沼 猛撮影)。

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Writer: 松沼 猛(鉄道ジャーナリスト)

1968年生まれのいわゆるブルートレイン、L特急ブーム世代。車両の形態分類と撮影、そして廃線跡が好きで全国各地を駆け巡っている。技術系から子ども向けまでさまざまな鉄道誌の編集長を経験。また、鉄道専門誌やウェブにも多数寄稿している。

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