2021年に姿を消したJAL・ANA旅客機たち ジャンボの跡継ぎ大型機から超コンパクト名機まで
2021年、JAL、ANAでは、多くの旅客機が退役。どのような機体がどういった理由で、その役割を終えたのでしょうか。大型から小型、また理由も計画的だったものから突発的だったものまで、さまざまでした。
エンジン問題で退役前倒し「JAL国内線用777」
2021年、国内の航空会社では、大小さまざまな多くの旅客機が退役しました。当初から予定されていたもの、突発的なものなど理由はさまざまです。どのような機体が、今年その役目を終えたのでしょうか。3つ挙げていきます。
●JAL:ボーイング777-200・777-300国内線仕様機
「ジャンボ・ジェット」の後継として、1990年代後半から国内線の“屋台骨”を支え続けてきた国内線用ボーイング777。当初より新型機「エアバスA350-900」と入れ替わる形で退役が予定されていたものの、2021年3月末に前倒しで7機すべての即時退役が発表されました。
これは同機が搭載するエンジン、プラット・アンド・ホイットニー社「PW4000」系のトラブルが相次いだことで、2021年2月から、このエンジンを積んだ777型の飛行が航空局より禁じられたことが発端でした。ちなみに航空局は2021年12月16日、整備上の条件を満たし、かつ売却のための回送運航に限り停止措置を解除。退役したにもかかわらず、10か月ものあいだ国内空港に駐機したままだったこれらの機体は、やっと”眠りの地”へ飛べるようになりました。
同機の穴埋めは、A350やボーイング787のほか、本来国際線を担当していた航続距離延長タイプ「777-200ER」を、仕様そのままで国内線へ定常投入することで対応しています。JALの777-200ERは、搭載エンジンを別の会社のもの(ゼネラル・エレクトリック製)にしていたことから、先述の飛行停止措置を免れることができました。
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