驚愕「三角翼」機に米空軍が型式付与 ボーイングとNASAの共同開発 メリットは?

この新型がボーイング797になるのか?

既存のMD-90を改造

 NASA(アメリカ航空宇宙局)は2023年6月12日、ボーイングとともに開発中の実証機「遷音速トラス ブレース翼機(Transonic Truss-Braced Wing。TTBW機とも)」について、アメリカ空軍からX-66Aという型式名が付与されたと発表しました。

 この機の特徴は「トラス ブレース翼」と称される、非常にユニークな翼型です。主翼は、胴体の大きさのわりに非常に長い一方、極めて薄くなっています。主翼の下にはそれを支えるべく、胴体下部から主翼中盤にかけ、斜めの支柱のようにつなぐ翼が取り付けられます。「トラス(三角)」の名前は、この翼型が機体前方・後方から見ると、三角形に見えるためです。

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NASAとボーイングが開発する遷音速トラス ブレース翼機X-66Aのイメージ(画像:ボーイング)。

 NASAによると、この翼型にすることで空気抵抗を限りなく減らし、従来よりはるかに燃料効率の良い航空機の開発が期待できるとのこと。2者が主導する「遷音速トラス ブレース翼機」のデモ機では、現在実用化されている単通路(通路が1本)航空機と比較し、燃料消費と二酸化炭素排出量を最大30%削減することを目標として定めています。

 ボーイングによると、「遷音速トラス ブレース翼機」は、2050年までに二酸化炭素の排出量で実質ゼロを達成するという、民間航空業界が設定した目標に沿って構想されたものといいます。

 なお、同社では既存のMD-90双発ジェット旅客機を改造してX-66Aを作りだす計画とのこと。具体的には、NASAの協力を得て胴体を短くし、翼とエンジンを交換するとしています。

【了】

【上からはフツー、でも前や横からだと…】実証機X-66Aをいろんな角度から

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