マジで“カモメ” 異形の翼をもつ「未来の消防飛行艇」出現 実は航空産業先進国なベルギーの底力を見た

「ベルギーの航空機産業」実際どうなの?

 ヨーロッパの巨大航空機メーカーのエアバス、仏の複合企業体サフランがベルギーから受ける部品供給率は5~10%になり、実は製品の各種デザインもベルギーで行われていると言います。最近では、仏独スペインが開発中の将来戦闘機「FCAS(Future Combat Air System)」計画における、ベルギーの参画が報道されています。

 また、先日のパリ航空ショーでも各国のメーカーが参加したホールの一角を、ベルギーの企業が占めていました。

 ロードフォーのパンフレットによると、消防飛行艇の需要は2030年から2050年にかけて300機ほどがあるとのこと。国別の内訳を見ると、カナダで57機、スペインで21機、米国で10機などとなっています。ただし、日本では1機もありませんでした。

 ロードフォー側は、かつて日本で試験的に消防飛行艇へ改造されたPS-1とその結果も知っていたので、日本を需要予測に入れていないのでしょう。

 ベルギー発の消防飛行艇を日本で見ることはないかもしれません。しかし、ベルギーの挑戦は、同国の航空機開発が、いつでも海外へ乗り出すほどの状況にあることを示しているのかもしれません。

【了】

【写真】翼がユニーク! ベルギー産「消防飛行艇」の全貌

Writer: 加賀幸雄(旅行ライター)

日本各地の名産や景勝に興味があり、気ままに目的地を決めて2泊3日程度の 小旅行を楽しんでいる。

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