鉄道の「ひらくドアにご注意」ステッカー、実はメチャ進化していた! デカさも素材も変化のワケ
ドアを収納する戸袋に、手や荷物が引き込まれてしまう事故。注意をうながすステッカーがドアによく貼られていますが、これも実は多様化しています。
滑りやすい長いシールを導入
列車のドアに、「ひらくドアにご注意」などと書かれたステッカーが貼られていることがあります。これは主として、ドアに手や荷物が触れた状態でそれが開くと、ドアと一緒に手や荷物が戸袋(ドアの収納部分)に引き込まれてしまう、という事故を防止するためですが、このドア周りの対策が近年、多様化しています。
これまで伝統的なステッカーのデザインとしては、ドアのガラス部分などに、戸袋の方向を指し示すピクトグラムや、キャラクターを使ったものなどが採用されてきました。デザインは様々ですが、その多くは子どもでもわかるよう、ひらがなを多くしたり、ふりがなをふったりしています。
東急ではこれに加え、2016年より、さらにドアへ上下方向に「長いステッカー」も導入しました。この「長いステッカー」は、「滑りやすい素材」なのがポイント。ドアが開いたときに手や荷物が滑ることで、戸袋へドアだけが引き込まれるよう工夫しています。
一方、たとえば東急が2018年に導入した2020系、6020系電車には、縦長のドアステッカーは貼りつけられていません。これは、ドア全体に滑りやすい素材のパネルを使っているからだそうです。
このほか東急は、混雑する一部の駅において、列車が到着したあと、「ドアが開きます」というアナウンスでひと呼吸おいてからドアを開けるようにする、ドア上のデジタルサイネージや駅のポスター、車内放送などでドア周りへの注意喚起を強化するなどの対策を講じているとのことです。
【了】
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