着々と進行中「豊田北・豊田南バイパス」どこまでできた? 悲願の「外環状」完成で中心街の混雑緩和へ
用地取得はほぼ完了の段階です。
昭和以来の計画
愛知県東部の中核市、豊田市。自動車産業を中心に発展を続けていますが、市内の道路網はまだ昔ながらの街道筋が中心部を通り抜ける形のままで、渋滞に悩まされています。
そのため、市街をぐるりと周る道路「豊田外環状」の整備が進められています。そのうち、南半分をぐるりとまわる部分は開通済み。残るは北半分である「豊田北バイパス」「豊田南バイパス」の全通が目標となります。
豊田北・南バイパスは、東海環状道の豊田勘八ICから東名高速の豊田ICを経由して、伊勢湾岸道の豊田南ICまでをむすぶルート。豊田市街の北側で中長距離交通をバイパスさせるほか、地域内と各高速道路を短絡する動脈として期待がかかっています。
豊田南バイパスは昭和時代から少しずつ開通していき、2014年にようやく、知立方面から豊田西バイパスまでつながりました。現在は豊田西バイパスを越えた北側へ、延伸工事が続いています。
いっぽう豊田北バイパスの事業化は2006年。それから2019年までに東海環状道から矢作川を越えた、計1.9kmが開通しています。そこから先は工区が細かく設定され、予算に合わせて順次工事に入っていくという状況です。
名四国道事務所が公開した2023年10月現在の工事進捗状況を見ると、豊田北バイパスで工事が進んでいるのは越戸町地区の1工区。現場では半地下構造部の擁壁が姿を現してきています。用地取得はほぼ完了に近づいており、あとは工事がどれだけ発注・進捗するかの段階です。
豊田南バイパスでは現在、計9工区が進行中。用地取得は昨年7月にすべて終わっています。あるところでは半地下、別の場所は高架という構造で、それぞれ擁壁や橋脚などをコンクリート打設している段階。2本の県道および国道248号と交差しますが、3か所の交差部では、それぞれ道路をまたいでいく橋脚が立ち上がっています。またその次の段階である、橋桁の工事も今年度中に着工する計画としています。
昨年同様、進捗段階はまだまだスタートしたばかりというあたりですが、上述の現道交差部など、目にふれる部分で変化が見えはじめています。
【了】
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