ロシア軍の自爆ドローンを“高コスパ精密兵器”で撃墜 ウ空軍F-16の安全性も高める第3の選択肢

ウクライナ軍参謀本部は2026年2月17日、APKWS II(先進精密攻撃兵器システム)を使用し、シャヘド136やゲラン2などの自爆型ドローンを撃墜する映像を公開しました。

自爆ドローン対策の新たな選択肢

 ウクライナ軍参謀本部は2026年2月17日、シャヘド136やゲラン2などの自爆型ドローンを撃墜する映像を公開しました。その映像の中に、F-16がAPKWS II(先進精密攻撃兵器システム)を使用する瞬間が収録されていたと、ウクライナ国内および欧州メディアが報じています。

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ウクライナ空軍のF-16(画像:ウクライナ空軍)

 APKWS IIは、無誘導のハイドラ70ロケット弾にレーザー誘導キットを装着することで精密誘導を可能にした兵器です。ただし、本来は空中目標ではなく、地上攻撃用として使用されています。

 このロケット弾を無人機に使用したのはウクライナ空軍が初めてではなく、2025年3月19日にアメリカ軍がイエメンの反政府武装組織フーシ派の無人航空機を撃墜したのが最初とされています。この成功により、有人機よりも低速な自爆型ドローンや偵察用無人機に対しては、同兵器が有効であることが示されました。

 このロケット弾を自爆型ドローンや偵察用無人機に対して使用する理由の一つに、1発あたりのコストがあります。

 APKWS IIの単価はおよそ4万ドル(約580万円)とされています。一方、アメリカ軍戦闘機が搭載する空対空ミサイルであるAIM-120「アムラーム」は1発約100万ドル(約1億5000万円)、AIM-9「サイドワインダー」は約50万ドル(約7500万円)とされており、これらと比較するとAPKWS IIは非常に費用対効果の高い兵器といえます。

 より安価な迎撃手段として機関砲を使用する方法もありますが、この場合は目標にかなり接近する必要があります。自爆型ドローンなどに対しては、撃墜時の破片による被害や、速度差による事故のリスクも伴います。そうした問題を解決する手段の一つが、ある程度距離を取った位置から発射可能なAPKWS IIです。

 APKWS IIを搭載するウクライナ空軍のF-16は、2025年12月頃から目撃情報があり、SNS上では軍事ブロガーらが画像を投稿していましたが、実際の攻撃映像が公式に公開されるのは今回が初めてとなります。

【画像】ドローン対策に連装70mmロケットポッドを6基装備したF-15E「ストライク・イーグル」

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