京葉線「通勤快速」を超える!? JR「通過しまくり快速」5選 恐るべき俊足ランナーたち
約50kmノンストップの快速も!?
●北陸本線「臨時快速」
2024年3月のダイヤ改正で誕生する「ノンストップ快速」です。滋賀・米原と福井・敦賀のあいだで運行され、途中の駅はまったく停まりません。長浜すら通過し、32分間、じつに45.9kmが無停車。坂田・田村・長浜・虎姫・河毛・高月・木ノ本・余呉・近江塩津・新疋田の10駅を通過します。
この区間は、京阪神方面から「新快速」が乗り入れてきますが、新快速とは名ばかりに、えっちらおっちらと各駅停車になってしまいます。そこを飛ばしていく臨時快速は、この区間で“真の新快速”と呼べる存在かもしれません。
この臨時快速、もともと名古屋~米原~敦賀~金沢の移動を担っていた特急「しらさぎ」の名残です。北陸新幹線が敦賀まで延伸開業するのに伴い、特急「しらさぎ」は名古屋~敦賀のシャトル輸送に変化しますが、早朝・深夜は便そのものが廃止されてしまいます。その代わりに設定されるこの「臨時快速」は、毎日運転されるものの、あくまで“臨時”。あまり人が乗っていなければ、廃止される可能性も秘めています。
●快速「マリンライナー」
かつて山陽本線の岡山・広島地区にも快速が多数設定されていましたが、ダイヤ改正のたびに廃止・縮小。快速「シティライナー」は西条~広島、宮島口~岩国がノンストップという爆走っぷりでしたが、徐々に停車駅が増えています。
そんな中、瀬戸大橋を越えて岡山~高松をむすぶ快速「マリンライナー」は相変わらずの飛ばしっぷりです。約72kmの運転距離のうち、最速で途中駅が妹尾・茶屋町・児島・坂出のみ。いったん四国に入ると終点までノンストップで、八十場・鴨川・讃岐府中・国分・端岡・鬼無・香西を通過します。
●特快「きたみ」
「駅に停まらず走りまくる」というスケールで圧倒的なのが、北海道の石北本線で走るこの特別快速です。北見~旭川間およそ180kmを走る長距離列車ですが、旭川行きは遠軽~旭川の120kmで停車駅が丸瀬布・白滝・上川・当麻のみ。駅間の走行時間は18分・21分・39分・33分・16分で、都会に当てはめると1駅分で都心から郊外まで走り抜けてしまう感覚です。
とはいっても、通過駅は全部で12駅のみ。ほとんどが旭川近郊にあって、それ以外は「駅がそもそも存在しない」というのが実情です。かつては生野・新栄野・旧白滝・上白滝・天幕・東雲・将軍山・北日ノ出も通過していましたが、これらは駅そのものが廃止されてしまいました。いまや各駅停車でも、丸瀬布~白滝~上川のわずか2駅間で57kmもあり、北海道の雄大さが実感できるでしょう。
【了】
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