「あれ、さっきまで確かに『埼玉』だったんだが…」 地図がおかしな「県境密集地帯」を貫く道路が、ある意味スゴイ件

クルマが通れる道路が1本しかない、という県境が日本にはいくつか存在しますが、なかでも異色の存在が埼玉県と“ある県”との境です。そこを貫く県道は、もう一つの県も含めた3県の境を目まぐるしく跨ぎます。

埼玉が県境を接している意外な県、そして意外な“別の県”

 突然ですがクイズです。「埼玉県は、いくつの都県と接しているでしょうか」。

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渡良瀬遊水地の南側を通る県道9号(画像:写真AC)。

 正解は「7都県」。南隣の東京都、東の千葉県、北の群馬県はすぐにイメージできるかもしれません。北東部では茨城県とも接しています。一方で西部の秩父市は、山梨県と長野県にも接しています。

 もう一つ、忘れがちなのが、栃木県ともわずかに県境を接しているということです。

 栃木県と埼玉県は、渡良瀬遊水地の周りで、わずか3kmほどですが接しています。そのうち遊水地南西の数百メートル範囲は居住エリアで、栃木県栃木市(旧藤岡町)が、埼玉県加須市へ食い込むような形に。さらに、群馬県境(板倉町)もその隣に少しだけ食い込んでおり、埼玉県加須市のなかで栃木県・群馬県の飛び地のようになっているエリアがあるのです。

 この不思議な県境を“体験”できるのが、渡良瀬川および遊水地の堤防に沿う茨城・埼玉・栃木・群馬県道9号「佐野古河線」です。全長は約18kmで、4県を経由する県道は日本で唯一といわれます。

 また、埼玉と栃木を行き来できる県道としても唯一の存在です。というか、この前後1km強のあいだで埼玉~栃木~群馬~埼玉~群馬と目まぐるしく県境をまたぐ区間となっています。

 これら複雑な県境は、渡良瀬川・谷田川の流路変更の歴史を反映しています。明治時代、足尾銅山の鉱毒を沈めるために渡良瀬遊水地が設けられる以前の、曲がりくねった川の流路に沿っていた県境が、周囲の変化とは無関係に存続しているのです。

 この付近の埼玉・栃木・群馬3県境が接する地には標柱が立っています。いまでは、「歩いてたった3歩で三県を回れるのはここだけ!!」との文句で、埼玉県加須市、栃木県栃木市、群馬県板倉町が観光スポットとして「三県境」をアピールしています。

【了】

【うわナニコレ!?】あまりに複雑な県境と「4県道」(地図/写真)

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