「16年前の中国製ジェット旅客機いかが!」海外航空ショーで猛アピール? 2機ズラリ並べたワケ
シンガポール航空ショーで、中国のリージョナル旅客機「ARJ21」が展示されました。この機の同国外の航空ショーへの出現は、おそらく今回が初。なぜ、そしてなぜ2機も展示をするのでしょうか。
初飛行から16年
2024年2月20日から開催されているシンガポール航空ショーにて、中国がリージョナル旅客機「ARJ21」を出展しました。この機が同国外の航空ショーに出現するのは初めてと見られます。
通常こういった航空ショーでは各モデル1機ずつ展示されるのが一般的ですが、中国はなんと、一気に2機のARJ21を展示しています。なぜわざわざ2機を展示するのでしょうか。
このARJ21は100席以下で短距離フライトを主戦場とする「リージョナル・ジェット」に分類されますが、その設計はレトロ感すら漂うものです。たとえばエンジンが主翼下ではなく、胴体後方につけられた「リアジェット」は、往年の100席以下の旅客機で良く見られた一方で、新鋭機ではあまり採用されていません。
この機は、米国で1960~1980年代に開発されたマクダネル・ダグラスMD-80シリーズ(旧DC-9)にそっくりです。
それもそのはずで、中国はMD-80、90のライセンス生産をしており、その生産設備やノウハウを活用して開発されたモデルです。そのため、機首などはボーイング787やエアバスA350といった最新機のやや鋭角的な形と異なり、丸めのものに。こちらも、レトロ感を漂わせるポイントです。
ただ、ARJ21自体の初飛行は2008年11月。そこからもう16年も経っています。なぜ今、2機も展示させたのでしょうか。
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