寝台特急「サンライズ」の「シングルデラックス」秒速売り切れも納得の仕様 乗車前の争奪戦は高みの見物!
日本唯一の定期寝台特急「サンライズ瀬戸・出雲」。人気設備は販売開始と同時に売り切れます。中でも特に人気なのがA寝台個室「シングルデラックス」です。A寝台らしいゆとりはどの程度か、乗車して測ってみました。
11号車と4号車の長い列は?
日本唯一の定期寝台特急である「サンライズ瀬戸・出雲」、その中でも特に人気なのが1人用のA寝台個室「シングルデラックス」。2024年4月現在では寝台特急「サンライズ瀬戸・出雲」にのみ存在する設備です。
その寝台料金は1万3980円で、最もポピュラーな1人用B寝台個室「シングル」の7700円よりかなり高いですが、ほぼ発売と同時に売り切れます。毎日運転の列車ですから、多くのリピーターが支えているはず。なぜそんなに人気なのか、実際に乗車して確かめました。
2024年3月、筆者(安藤昌季:乗りものライター)は東京駅から寝台特急「サンライズ出雲」に乗車。「出雲」の11号車および連結する「瀬戸」の4号車乗車口には、発車1時間前から長い列ができていました。これは隣接する3・10号車のラウンジで「シャワーカード」が発売されるため。カードは20枚限定のため、並ぶ必要があるわけです。
しかし「シングルデラックス」ならシャワーカードが付くので、並ぶ必要はありません。乗車したのは23番個室。24番個室と並び、車両の真ん中で揺れが少ない個室です。惜しむらくは、24番が喫煙室なので23番にタバコの煙が入ることです。24番を禁煙室にできないのでしょうか。
ちなみに筆者の主観としては、東京発では21・23・25番個室、高松・出雲市発では22・24・26番個室が「予約できると嬉しい個室」です。個室の構造上、壁を背もたれにして進行方向の景色を眺めた際、背中部分にテーブルがなく座り心地がよいからです。
5段の階段を上がり、「シングルデラックス」室内へ。第一印象は「広い」。個室内は寝台、寝台の奥側にテーブル、テーブルの隣が仕切られて洗面台、洗面台の脇が高くなっていてコンセント、そして長いビジネスデスクとチェアという配置です。
洗面台の横にはタオルかけがあります。コップも付属し、飲み物を注げます。なお、洗面台の水は8秒でお湯も出てきます。B寝台で洗顔や髭剃りをする場合は、共用の洗面台を使うしかなく、自分のペースで歯磨きもできるA寝台は気楽です。
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