「紀伊半島ぐるり高速」の“三重県全通”あとどれくらい? 進捗あきらかに 和歌山県境は“もうすぐ”
国道42号「熊野道路」「紀宝熊野道路」の工事が少しずつ進んでいます。
整備進む熊野道路と紀宝熊野道路
国土交通省中部地方整備局が2024年10月、今年度2回目の事業評価監視委員会を開催。建設を進める国道42号の「熊野道路」と「紀宝熊野道路」の再評価が行われ、進捗が報告されました。
熊野道路と紀宝熊野道路は、合わせて三重県の熊野市大泊町から紀宝町神内に至る延長22.3kmの自動車専用道路です。伊勢道から分かれて南下した先の熊野尾鷲道路の終点・熊野大泊ICから、熊野IC(仮称)・御浜IC(同)を経て、新宮紀宝道路の終点・紀宝ICまでを結びます。前後の道路とともに紀伊半島の海沿いを走る紀勢道の一部を構成し、高速道路網を形成します。
現道の国道42号は、南海トラフ地震による津波浸水想定区域を通りますが、熊野道路・紀宝熊野道路は17~52mの高い所を通すことで、一時的な避難場所や緊急輸送道路として使えるようにします。
このほか平常時でも救急搬送時間の短縮、移動時間の短縮による地域活性化、周遊性の向上などが期待されています。
熊野道路と紀宝熊野道路は、幅12.0m・2車線、設計速度80km/hで整備されます。
うち北側区間の熊野道路(6.7km)は2014年度に事業化、2016年度に用地着手、2019年度に工事着手。事業進捗率は2024年3月末時点で約53%です。用地取得は終わっており、現在は改良工事やトンネル工事が推進されています。
南側の紀宝熊野道路(15.6km)は2019年度に事業化、2020年度に用地着手しています。用地取得率は2024年3月末時点で約15%。工事は未着手で、事業進捗率は2024年3月末時点で約4%です。現在は、調査設計と用地買収が進められています。
なお、紀宝ICでは新宮紀宝道路(延長2.4km)が接続しますが、この道路は2024年秋の開通に向けて最終の工事が進んでいます。
【了】
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