地下鉄車両なのに「展望席」!? いろいろブっ飛んでる福岡の新型「すごい車両になっちゃいました」
福岡市営地下鉄空港線の新型車両4000系がまもなくデビュー。日本初の機構をいくつも盛り込んだだけでなく、地下鉄車両なのに「展望席」まであります。かなり意欲的な車両になったようです。
みんなの理想を聞いたら……スゴイことに!!
福岡市内を走る地下鉄空港線・箱崎線で、32年ぶりに新型車両が導入されます。2024年10月23日、本格的な運用を前に報道関係者へ、その全貌が公開されました。
2024年度中のデビューに向けて準備が進められている福岡市交通局、通称「フクチカ」の新型車両「4000系」。福岡空港と姪浜を結ぶ空港線と、中州川端から貝塚へとつながる箱崎線に、6両1編成とした18編成の導入が予定されています。
報道関係者が集まった姪浜車両基地に姿を現した4000系は、まずその外観の鮮やかさと、思い切った切妻の“顔”に圧倒されました。現在運用されている1000N系、2000N系ともに白とブルーのラインが入ったステンレス車体なのですが、今度の車体は全身白をベースに、正面とサイドラインにブルーを配しています。そして窓枠には、青空をイメージしたというこれまでのブルーとは異なるスカイブルーが採用されています。
ファンからは“青い食パン”ともささやかれている切妻の顔は、現場運転士の「見通しをよくしてほしい」との要望から採用されました。これは同線に乗り入れているJR九州の305系電車に大きく影響されたといいます。
今回の新車の開発には、「乗務員や整備士、この数年間に寄せられた『お客様の声』をできるだけ反映させました」と、車両開発に携わった福岡市交通局車両設計係長の江村卓朗さんは熱く語ります。
日本初の技術の“音”を聞くならここだ!
兵庫の川崎重工業で製造開発が進められた4000系は、走行系に“初モノ”の技術も詰め込まれています。営業列車としては世界初だという「同期リラクタンスモーター」は、現有車両から約20%程度の消費電力量を低減させる効果を生むそうです。
また、急カーブの多い地下鉄ならではの乗り心地を改善させるため、曲線に応じて車軸の向きを可変させることができる「リンク式方軸操舵台車」を採用。スムーズに曲線を通過できるほか、その際に発生する摩擦音も軽減されるといいます。
その効果は、たとえば空港線 福岡空港-東比恵間のカーブなどでぜひ体験してほしいということでした。
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