救急車が近づくと信号が「赤→青」に…ナゼ!? 裏で動く「命を繋ぐ最新インフラ」の制御とは

サイレンを鳴らした救急車が交差点に近づくと、不思議と赤信号が「青」に変わってスムーズに通過。実はこれ、偶然ではなく「現場急行支援システム(FAST)」などの交通インフラが機能している証です。

赤信号を「青」に変える? 命を繋ぐ最新インフラ

 救急車が近づくと、不思議と赤信号が青に変わる……。実はこれ、単なる偶然ではなく「魔法の装置」が見えないところで動いています。一体どのような仕組みなのでしょうか。

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救急車の到達時間を早めるシステムとは?(画像:写真AC)

 そもそも、一刻を争う救急現場において、最大の障害となるのが「渋滞」と「赤信号」です。これらをテクノロジーで緩和するために導入が進んでいるのが、「公共車両優先システム(PTPS)」と呼ばれる交通信号制御システムです。

 このシステムの核となるのは、緊急車両や路線バスに搭載された「発光装置(車載機)」と、道路側に設置された「光学式車両感知器(光ビーコン)」です。

 車両から発せられる特定の赤外線情報を道路上の感知器が受信すると、信号制御機(または交通管制センター)が進行方向の信号を「青に延長」したり、交差する方向の赤信号時間を調整したりする制御をリアルタイムで行います。

 もともとは路線バスの定時運行を支援する目的で普及した技術ですが、そのノウハウを生かし、「現場急行支援システム(FAST)」として、救急車の現場到着時間や病院搬送時間の短縮を図る取り組みにも活用されるようになりました。

 まさに、インフラが「命の道」を切り拓いているわけです。

 とはいえ、信号を優先的に制御できるのなら、すべての交差点で実施すればいいようにも思えるかもしれません。そこには、都市全体の交通バランスを崩さないための「緻密な計算」と通信技術の限界に挑む、もう一つの課題がありました。

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