実はイメージと違う? 足湯付き新幹線
新幹線ではない新幹線?
新幹線の線路の幅(軌間)は1,435mm、在来線は1,067mmです。そのためこのままでは、「新在」の直通運転ができません。そこで在来線の軌間を1,435mmの変更して「新在」の直通運転を可能にする方法があり、それを「ミニ新幹線(新幹線直行特急)」といいます。
この「ミニ新幹線」は簡単にいえば在来線の軌間を変えただけなので、実態は在来線です。踏切があり、最高速度も130km/hです。
山形新幹線と秋田新幹線は、この「ミニ新幹線」方式の路線なのです。
そのため、ミニ新幹線方式の山形新幹線を走る「とれいゆ」をイメージするならば、「山間を走る在来線特急に足湯ができた」のほうが、現実に近いことでしょう。福島駅で「とれいゆ」が発着するホームも、新幹線ホームではなく在来線のホームです。
ちなみに山形・秋田以外の高速で走行できる新幹線は、「フル規格新幹線」と呼びます。
いつかは275km/hの足湯も?
現在のところ「とれいゆ」は、実態が在来線である山形新幹線(福島~新庄)内のみの運転です。しかし車両の性能的には、275km/hという新幹線らしい速度で走ることも可能です。つまり、東京駅まで運転することもできます。
山形の果樹園や山並みを眺めながら足湯につかるのも良いですが、スカイツリーやビル街など、東京の近代的な街並みを眺めながら足湯につかるのも、車内と車外で大きなギャップがあって面白そうですよね。期待が膨らんできます!
275km/hという新幹線速度で走ると湯船が大変なことになるのでは、と思うかもしれません。しかし実は新幹線の加減速による衝撃は下手な在来線よりよっぽど少ないですし、
大きな問題にはならないでしょう。ただ高速走行による揺れがあるため、ゆっくり走る山形新幹線内よりは注意が必要かもしれませんね。
【了】
Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)
鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。
新幹線🚅区間ではないし、売りの足湯が有料なんて詐欺だね‼️