航空券届かず500人出発できず トラブル防ぐ旅行会社の選び方
確認すべき2つのポイント
日本で旅行業を営むには、観光庁長官もしくは都道府県知事の登録が法的に義務付けられています。旅行会社を選ぶ場合は業者のウェブサイト、契約書面などに「観光庁長官登録旅行業第○○○号」「□□県知事登録旅行業第○-○○○号」といった表示があるか、まず確認しておくと良いでしょう。「会社概要」などにそれが記載されていない場合は違法業者の可能性があります。
もうひとつ、確認すべき点があります。その旅行会社が旅行業協会に加入しているかどうかです。
日本には旅行業法に基づいた「日本旅行業協会(JATA)」と「全国旅行業協会(ANTA)」という2つの旅行業協会があります。この「正会員」になっている旅行会社であれば、もしその会社が破綻しても協会の「弁済業務保証金制度」によって、一定の保証が受けられるのです。
それぞれの協会のウェブサイトから会員の会社が検索できるので、不安な場合は確認することをオススメします。ただ保証が受けられるといっても状況に応じて金額は変わり、全額が保証されるわけではありません。
「一般社団法人 日本旅行業協会」
http://www.jata-net.or.jp/
「一般社団法人 全国旅行業協会」
http://www.anta.or.jp/
今回問題を起こした旅行会社「レックスロード」はトラブル発生時、そうした協会に所属していませんでした。それどころか、2013年10月に旅行業の登録が廃止になったにもかかわらず、その後も同社のウェブサイトに「東京都知事登録旅行業第3-4509号」と掲示していました。違法状態のうえ、客をだます形になっていた可能性があります。
そのため、旅行会社の選び方は細かくは色々ありますが、まず国や都道府県に登録されているか、そして旅行業協会の「正会員」かどうか、この2点を合わせて確認するのが基本といえるでしょう。旅行業協会に登録している違法業者は存在しませんからね。
ただ旅行業協会に加入していない旅行会社でも、国や都道府県に正しく登録されていれば旅行業法の「営業保証金制度」で同様に代金の弁済を受けることができますので、よく確認したうえで利用すると良いでしょう(全額が保証されるわけではありません)。
【了】
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Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)
鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。
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