北陸新幹線に対抗する「超快速」が戦闘力増強 えちごトキめき鉄道と直通運転
「直通」が意味するものとは?
東京駅を朝の7時50分頃に出発した場合、北越急行超快速のほうが直江津駅に北陸新幹線より早く到着可能ですが、超快速が直通する春日山~新井間のえちごトキめき鉄道各駅については、北陸新幹線の上越妙高駅経由のほうが早くなります。そう考えるとメリットは少なそうですが、超快速利用には所要時間以外に有利な点があります。値段です。
たとえば東京駅から上越市の高田駅へ行く場合、北陸新幹線経由では10時13分到着の9470円です。対し北越急行の超快速利用では、10時37分頃到着の8250円。20分少々遅くなりますが、差額でちょっと良い駅弁が買えてしまいます(料金はすべて指定席・通常期)。20分程度遅くなるだけで1000円以上安いなら、超快速の選択も「アリ」でしょう。
しかし、だからといって乗り換えが多いと面倒で、敬遠される要素になります。そこで活きてくるのが、今回の直通運転。東京駅から上越新幹線に乗って越後湯沢駅で超快速に乗り換え、さらに直江津駅でえちごトキめき鉄道の列車に乗り換えが必要だったところ、越後湯沢駅での乗り換えだけで高田駅や新井駅方面に、多少時間は要すとも北陸新幹線より安く行けるのです。また北陸新幹線利用の場合でも、上越妙高駅が目的地の場合を除いて乗り換えが1回必要になります。
北陸新幹線によって大きな収入減が予想される北越急行。そこでただ座しているのではなく、えちごトキめき鉄道と協力、工夫することによって「巨人」北陸新幹線への競争力がより高まった形です。
北越急行の大谷さんによると、北陸新幹線延伸開業に伴う並行在来線の経営分離で新潟県にえちごトキめき鉄道という新たな第三セクター鉄道が誕生するにあたり、「県内における鉄道ネットワークをより便利なものにするため、以前からえちごトキめき鉄道と直通運転の協議をしていた」といいます。
ちなみに東京駅から直江津駅に行く場合、乗車券は運賃計算のシステム上、「東京~越後湯沢」「越後湯沢~直江津」の2枚に分割して購入した場合が最も安くなります。また北越急行経由でどの程度安くなるかは、出発駅によって異なります。
【了】
Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)
鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。
経営分離不要
国土交通省が条件としてるので、地域では迷惑な話
現信越線を移管する必要などない
地域第一に考えるべきでしょう
北陸本線も分離不要
地域間で迷惑ダイヤを組まれることが嫌
東北では、かえってjrの方が良かったという話を聞きました。
移動する広告に邪魔されて全文を読むのところが読めません
一言言わせて?
何故「越後湯沢」分割?JR距離による「北越急行線跨がり」運賃+の距離による合算を考えるなら、『直江津』分割が分かりやすい!
さては投稿者、『JRの連絡運輸規則』なるものを把握してないな?
私も本当は並行在来線もJRが経営してほしいと思う者です。
ですが現状「第三セクター」でないと並行在来線を運営できない、そうだとしても、在来線の利便性を確保することや、新幹線が通らない・新幹線駅がない地域を補完するような快速列車の運行を充実する。そして運賃・経営面での一体化などの策を取り易くするような制度的改善が必要だと思います。そういう制度的改善をするのも国の仕事のはずなんですが…。