自動運転で「メルセデス」は味わえるのか 未来の高級車「F015」が意味するもの

メルセデス・ベンツは「CES」で「F015」という、自動運転が行える未来の高級車を発表しました。しかしハンドルを握らせないで、どのように「メルセデス」の価値を伝えるのでしょうか。その答えを、実車に乗って確かめてきました。

エンジン音がなく、ハンドルも握らない「メルセデス」の意味

 2015年という新しい年が明けてから、私(清水和夫)はラスベガス、デトロイト、ジュネーブと続けて自動車ショーを取材してきました。ただこのなかで、ラスベガスだけは通常の自動車ショーではなく国際家電見本市「コンシュマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」で、近年は多くの高級車メーカーがそれに出展。情報通信とエンターテイメントの両面から、自動車の新しい価値を提案しています。

 メルセデス・ベンツも数年前からこの「CES」で新しい価値を提案してきましたが、今年のCESで発表された「F015」という未来の高級車には度肝を抜かれました。もし自動運転が実用化したら「どんな高級車になるべきか」という、「新しい時代のメルセデス」が提案されていたのです。

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メルセデス・ベンツが2015年の「CES」で披露した「F015」(画像提供:ダイムラーAG)。

「F015」のパワートレーンは基本的に電気駆動を想定しています。バッテリーか水素燃料電池による電気駆動ですが、ポイントはこれではありません。重要なことは車両パッケージです。バッテリーやモーターの配置はエンジン車よりも自由に配置できるため、タイヤは限りなくボディの四隅に配置されています。全長はロングホイールベースのSクラスよりも少し短い5220mmと立派です(全幅2018mm、全高1524mm)。またキャビン長は3610mmと広大なスペースを持っています。

 しかし、電気自動車の自動運転ではエンジン音もなく、ハンドルも握らないので、ドライバーや乗員にどうやって「メルセデスの高級感」を味わせるのでしょうか。

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