近鉄のスズメバチ見納めへ 特急を全面リニューアル

「スズメバチ」も対象に

 汎用特急のリニューアルは、まずその主力車両である22000系「ACE」から実施。外観カラーリングが、クリスタルホワイトをベースにブライトイエローとゴールドを加えた「フレッシュなカラーリング」(近鉄)に変更されます。

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新しいカラーリングになった22000系「ACE」のイメージ(画像出典:近鉄)。

 1958(昭和33)年に登場した世界初の2階建て高速電車10000系初代「ビスタカー」以来、近鉄が長年にわたり汎用特急で使用してきたオレンジと紺のツートンカラーが変更される形で、「近鉄特急の新たなイメージを創出」(近鉄)するといいます。

 新デザインになった22000系「ACE」は、12月13日(日)から営業運転を始める予定。12月5日(土)には、その車両を使った有料試乗会と撮影会が開催されます。

 塗装変更は、「ACE」以外の汎用特急車両でも2019年度にかけて順次行われる計画です。そのルックスから鉄道ファンより「スズメバチ」と呼ばれている22600系「Ace」、16600系「Ace」も対象に含まれているため、そのあだ名を生んだデザインは近い将来に見納めになる形です。

 また、今回行われる22000系「ACE」のリニューアルではインテリアにも手が加えられ、コンセントや「かさホルダー」を備えた新シートへの交換、温水洗浄便座の設置、客室内の全駅禁煙化と喫煙室の追加などが行われます。

 このほか、近鉄は各特急へ共通する今後の方向性として「車内販売または自動販売機による飲食サービスの向上」「全列車への喫煙室設置による分煙の強化」などを挙げています。

【了】

Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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コメント

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14件のコメント

  1. この22000系は元々は21000系方式の設計で内装の老朽化はあまり目立たない形式なので、むしろコストがかかり定員が減る喫煙室設置を行うぐらいなら全面的な禁煙に踏み切る方が理想的で、清掃面や空調面のコストが減るし、喫煙車がガラ空きで禁煙車が満席といった現象を解消出来る。そもそも近鉄特急は22600系を投入しても喫煙室付き車両の増結位置を3号車や7号車に振り替えてしまい、結局4・6・8・10両編成の内喫煙車が1(2)両で禁煙車が3(4・6・8)両という現象が頻繁に生じていた。故に「現在の分煙化から程遠い鉄道会社」と称しても何らおかしくない。それに塗装変更だが、阪急沿線の事情と近鉄沿線の事情はまるで違うにしても、近鉄のこれは一般アンケートを実施したという形跡がないし、「皆が乗れる近鉄特急=橙と紺」のイメージで多く親しまれている事実と伝統を変えるというのは斬新である一方で一歩間違えば利用客の反発を招く可能性も孕んでる。それほど車体のカラーリングというのは侮れない問題なのだ。そして車内設備こそ「しまかぜ」「伊勢志摩ライナー」の実績や一般からの意見orクレームを反映させたのだろうが、それは「しまかぜ」だから成り立つサービスであり、他の一般特急車両のイメージを変えると述べるならまずは沿線利用客の劣悪なマナーを正すことから取り掛かるべき。現に伊勢方面を結ぶ特急・急行は中年以降の観光客が定員以上の座席を陣取り車内で酒盛りを敢行する場面がとかく多いし、名古屋地区に関してはJR東海快速みえ対策による急行のクロスシートが災いして学生や家族連れなどの座席マナーが他線区よりも悪い。沿線在住で頻繁に長距離を移動する私の目から見れば、残念ながら現在の近鉄では特急や一般列車共に、無駄に金を毟り取り、臭く汚い、利用客の一部に不心得者がいる、古い車両が大多数という負のイメージが確立されてしまっている。

  2. いま、奈良行きの特急に乗ってますが

    ドブ臭いです

    • お前の顔がドブくさいからだよ

  3. この特急京都線橿原線南大阪線の特急電車によく使用されている南大阪線の阿部野橋から二両編成で橿原神宮まで運転そしてその駅で吉野から二両編成同じような車両を連結して橿原神宮から吉野に向け発車する電車だが二両編成でも二両共に車内が全然違っているカラフルな状態

  4. 1人用個室は大歓迎!東海道新幹線にもあったが、利用したいと思ううちになくなってしまった。

    • 山陽新幹線700レールスターにも1人個室がある

  5. 阪急や京阪の特急料金を取らない車両に乗ると、その綺麗さ、高級感、座り心地に感動するのに、特急料金を取っている近鉄に乗ると車両が汚いし古いモノが多い。車齢40年以上のものも珍しくなく、近鉄はあまりにも車両の物持ちが良すぎ。近鉄は阪急や京阪のような大都市近郊の営業と経営環境が違うのである程度の理解はできる。が、「しまかぜ」のような高級路線を進めるのも悪くはないが、従来の高い特急料金を乗客が払っても満足できるキレイで新しい車両に更新することを願う。

    • お前最悪な鉄道ファンだな

  6. 近畿日本鉄道の全線を扱われているこの特急電車の車両京都線橿原線大阪線南大阪線名古屋線ほとんど乗車したしまかぜはちょうどよい時刻に京都線京都駅を発車するために一度でも乗車したい

  7. コンセント付きのリニューアル車に乗ったがせっかくコンセント付けるなら前席の背もたれの所ではなく自席の肘掛けの所にしてくれれば良かったのに。

    今の位置だと向かい合わせにした時使えないのはもちろん通路側の人が使っているとき窓側の人は出入りが塞がれ、出入りをする場合通路側の人に一旦コンセントを抜いて道を空けてもらわなければならない状態にあり双方ともに煩わしいです。

  8. 特急料金収入増目的の営業戦略が見え隠れしますね(近鉄に限らず同じく有料特急を運行する東武鉄道、小田急電鉄にも当てはまるが)

  9. 以前近鉄特急に名古屋から名張まで乗った時の話。せっかく禁煙車両だというのにすぐ近くに喫煙室があってそこから透明な煙の一部が流れてきて禁煙席の意味がなかった。改善を望む。というか喫煙室自体こういう時代の流れに沿って廃止して完全禁煙にすべき。

  10. 新塗装車両も見様によってはスズメバチに見えますが・・・・・。

  11. 客室の全駅禁煙化とはどういう意味ですか?