もはや風前の灯? 日本の豪華客船建造、その火が消えるとき

日本で豪華客船を建造できるのは事実上、三菱のみ

 三菱重工・長崎造船所の香焼工場(長崎市)。日本最大の規模を誇るこの造船所では現在、ドイツのクルーズ会社アイーダ・クルーズ向けの豪華客船「アイーダ・プリマ(12万4500総トン、3300人乗り)」を建造中です。これは三菱にとって、創業以来101隻目という記念すべき客船となります。

 豪華客船は、部品・機器類が1200万点に達し、建造には高い“実力”が必要。これまで三菱重工はその“実力”を持っており、新時代の豪華客船建造を再開した1989(平成元)年以降でも、国内外から6隻を受注し建造。この間、欧州の造船所以外で、豪華客船の新造を手掛けたのは同社だけです。現在の日本で豪華客船を建造できるのは、事実上同社のみといえます。

 三菱重工は、2004(平成16)年に就航させた「ダイヤモンド・プリンセス(11万総トン)」の建造中に火災事故を発生させた苦い経験もあり、一時、客船の新規受注を中断します。その後、工程管理の強化や新技術の導入、設備投資などを行い、万全の体制を組んで、アイーダ・クルーズから2隻を受注。2013年6月に第1船の「アイーダ・プリマ」を起工し、今年3月の竣工を目指していました。

 しかし三菱重工は船主から大幅な設計変更を求められ、やり直しなどで大混乱に陥りました。当初の納期を過ぎた今年2015年5月8日には、第1船の納期を半年遅らせ、今年9月とすることで船主と合意。合計1336億円の損失を引き当てると公表しています。

 その後も三菱重工は、並行して建造中の2隻目とあわせて、現場に工員を総動員して建造を進めたものの、1隻目の納期を今年12月まで再延期。さらに309億5300万円の追加損失が出ることが明らかになりました。

 さらに第2船の引き渡し時期は公表されておらず、「合理的な損失の引き当ては完了した」(10月30日、三菱重工)としているものの、追加損失もあり得るという状態が続いています。

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コメント

3件のコメント

  1. どうでも良い話。
    今までのツケが回ってきただけだからね。

    遅かれ早かれ、日本のほとんどの企業が歩む道だよ。

  2. >三菱重工は船主から大幅な設計変更を求められ、やり直しなどで大混乱に陥りました

    船主から設計変更があるのに三菱が負担することに疑問を感じませんか?
    記事にするならば少し取材したらどうですか?

    「三菱にしか作れない」とか寝言書いてますが、
    本当のことを知ったら「三菱万歳」という気分になれませんよ
    まあ 本当のこと書いたら大変だとは思うけど・・・・

  3. 豪華客船瀬戸内パイレーツ1世号を造り乗りたい。伊予之鈍才です。
    三菱の豪華客船の事情は知りませんが。
    僕の船を造くるのに力を貸してほしい❗
    時代に即した。どこまでどうかは知りませんが瀬戸内海との約束を果たしたい❕
    この船が造られると大きな流れが出来る。これからの時代に必要な船未来を切り開く船。