消える国鉄、全気動車がJR世代に 旅客6社で初 JR東海

国鉄時代に製造されたディーゼルカーが、JR東海からまもなく引退します。使用するディーゼルカーがすべて“JR世代”になるのは、JR東海が初です。

すべてがJR時代の「キハ」に

 2015年12月18日(金)、JR東海は来年2016年3月26日(土)に実施するダイヤ改正について概要を発表。同社の気動車が、すべて1987(昭和62)年4月1日のJR発足以降に製造された車両になることが明らかになりました。

「気動車」とは簡単にいうと、動力にディーゼルエンジンを用いた「ディーゼルカー」などのこと。JR旅客会社6社のうち、使用する気動車がすべてJR発足以降に製造した車両になるのは、JR東海が初めてです。

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2016年3月のダイヤ改正で引退するJR東海最後の国鉄形気動車キハ40系(2008年3月、恵 知仁撮影)。

 JR東海は現在、国鉄時代の1977(昭和52)年から製造が始まったキハ40系気動車に替わり新しいキハ25形気動車の導入を進めており、次回のダイヤ改正で三重県方面を走る紀勢線・参宮線の普通列車は、すべてJR東海が製造したそのキハ25形、もしくはキハ75形による運転に。そしてこれにより同社の気動車から、「国鉄」が消えます。

【了】

Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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コメント

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3件のコメント

  1. 東京の人には「電車ではない鉄道車両」は理解しづらいでしょうけど(旅番組などで気動車を「電車」と呼んでる出演者多いです)、日本全国で気動車しか走れない路線も沢山ありますよね。国鉄世代のは遅くて(特に山の中)古いから、沿線の通勤通学利用者は快適になる世代交代を大歓迎でしょうね。

  2. 東海の歴代上層部は「国鉄」の組織や運営が嫌いでしたからね。
    予算に余裕があるなら早く切り捨てたいというのも人情でしょう。

  3.  国鉄型ディーゼルカーは非力で重いからさっさと捨てるべきもの。東海はもっと早く全廃したかったのかもしれないけどけど武豊線の電化があったから今年までかかった。(武豊線関連のディーゼルカーが20両以上あった)それも、エンジン換装(非力すぎる)
     他社もキハ40しか残ってないけど、老朽化が酷いので風前の灯火と考えていいと思う。

     快適性という面では微妙。スピードは上がるけど東海は通学客を詰め込むためにロングシートにしているから長時間の乗車には向いていない。