「おい何だあの矢印!?」 渡った後で“1回転”する県都の特殊すぎる橋 別角度で見ると“ぜんぶ回転してた!?”
岐阜市のど真ん中から郊外に延びる4車線の主要道に、ちょっと不思議なポイントが。橋の片方はまっすぐなのに、片方は4車線のまま急なループを描き、1回転しているのです。なぜこのような構造になったのでしょうか。
2枚の方面案内標識のあいだに「ヘンな矢印」
東海環状道の大野神戸IC(岐阜県大野町)が接続する一般道が、岐阜県道53号「岐阜関ケ原線」です。岐阜市街からまっすぐ西へ延びる4車線の快走路で、途中の「島大橋」がかつて有料道路であったなど、北側に並行する国道157号などのバイパス道路的な役割を担います。

大野神戸ICから岐阜市へ向かうと、濃尾平野らしく複数の川を渡っていきますが、橋の手前で明らかにヘンな案内標識が出てくるポイントが――
左斜め矢印に「国道157号」、右斜め矢印に「羽島 柳津」と書かれた2枚の標識のあいだに、「1回転したあとで二又に分かれる」という複雑な矢印標識が設置されているのです。同乗者も思わず「おい何だあの矢印!?」と声を上げました。
橋を渡ると、その通りに片側2車線のまま急なカーブを描き、今通ってきた橋をはるかに見上げます。すると、急に車列が現れてストップ。その先の交差点の信号待ちでした。
これは、長良川に架かる「大縄場大橋」。後日、航空写真を見ると、さらに面白い構造であることがわかりました。
ループの真ん中が公園になっていて、その公園を取り巻く外周道路も円を描き、さらに橋上の歩道から公園に取り付く階段までぐるりと小さなループを描いていました。
このような構造が採用された理由は、要は長さが足りないため。片側は余裕をもってまっすぐ高度を上げていくことができるのに対し、この岐阜市街側は接続道路までの十分な長さが確保できず、急なループで高低差を克服したというわけです。
同様に「片側だけループ」という橋はたまにありますが、都市部のど真ん中で、かつ4車線でループしている点は珍しいのではないでしょうか。大きな構造物となるだけに、景観への配慮も感じます。ただ、ループを下りてすぐ交差点となるので車列がループまで延びがちのため、追突には注意です。
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