「右折待ち渋滞」どうにかして! ならば「左折」させればいいじゃない!? 右折レーン作れなくても“あの手この手”

片側1車線の道路が「右折待ち」の車で詰まって大渋滞、でも右折レーンを作るのも右折禁止にするのも容易ではない……知恵と工夫でどうにかした例も多数あります。

とりあえず「左折」してくれ!

 交差点から離れた場所を活用して「どうにかする」例もあります。

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赤信号で全方向の矢印信号を点灯する例。これも右折車による滞留を防ぐことに主眼が置かれている(乗りものニュース編集部撮影)。

●解決策3:左折した先に「Uターン路」を設ける

 静岡県島田市の国道1号(現道)「大井川橋東」交差点は、橋の上り線から堤防道路への右折を禁止しています。ここで右折したいクルマは、いったん左折するよう案内されています。

 左折して堤防道路を進むと、右側に転回路が現れます。ここに入ってUターンし、大井川橋東交差点を直進する流れを案内板で示しています。この転回路は、堤防道路沿いのゲートボール場の外周を活用したものです。

●解決策4:「右折レーン」は難しいけど「右折ポケット」なら…

 神奈川県川崎市で小田急線に沿う「津久井道」(世田谷町田線)の「上麻生」交差点も、上り線からT字に接続する県道へ右折するクルマが激しい渋滞を作り出していました。津久井道の4車線化に先行して交差点の下り線側の用地が一部確保できたことから、そちら側を暫定的に1mだけ拡幅。車線を切り回して上り線に「右折ポケット」が2024年に整備されました。

 右折ポケットは、右折レーンとまではいかないものの、右折待ちのクルマの左側を直進車がなんとかすり抜けられるようにしたスペースです。

 右折車が多かったり、大型車が右折する場合などはポケットからクルマがあふれてしまうため、あくまで暫定対策という位置づけですが、川崎市によると車列の平均滞留長は約半分に、交差点までの平均通過時間は15分から4分になるなど、渋滞が緩和されているそうです。

※ ※ ※

 このほか、路面側ではなく「信号」の工夫で右折待ちの滞留を防ぐケースもあります。たとえば、信号は赤で「←↑→」の3方向矢印信号が点灯するケースは、主に時差式信号において右折車を先に通し、滞留を防ぐことに主眼を置いた対策です。矢印信号は「対向車が来ない」前提なので、右折車をスムーズに通過させる効果があります。

【え…】摩訶不思議な「右折」方法いろいろ!(写真)

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コメント

1件のコメント

  1. いや、右折禁止が一番安くて効率がいいだろ