蓄電池でも走る新型電車「DENCHA」、10月19日に営業運転開始 JR九州

2016年10月19日、架線式蓄電池電車の新型819系「DENCHA」が営業運転を開始。電化区間は電車として、非電化区間では蓄電池の電力で走る次世代の車両です。

筑豊本線で試乗会も開催

 JR九州は2016年8月24日(水)、ディーゼルカーに代わる次世代の車両として開発を進めてきた819系架線式蓄電池電車「DENCHA」の営業運転を、10月19日(水)から行うと発表しました。

 運行区間は筑豊本線(若松線)の若松~折尾間です。10月19日(水)以降、11月30日(水)までは、火曜日を除く毎日、この区間を4往復します。なお、12月以降の運転日は別途告知されます。

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「DENCHA」の愛称を持つ819系電車の外観イメージ(画像出典:JR九州)。

「DENCHA(DUAL ENERGY CHARGE TRAIN)」の愛称が付けられた819系電車は、線路の上に電線が張ってある電化区間では、従来の電車と同じように電線から取った電気の力で走り、あわせて走行中や停車中に電気を蓄電池に充電します。

 線路の上に電線がなく電車が走れない非電化区間では、パンタグラフ(電車や電気機関車の屋根にある電線から電気を取る装置)を下げて、蓄電池の電力で走ります。またブレーキ時に、進もうとするエネルギーを車両のモーターに戻して発電した電気(回生エネルギー)を蓄電池に充電することで、省エネルギー化を実現しています。

「人と地球の未来にやさしい」をコンセプトに、現行の817系電車をベースに造られる819系は、押しボタン式開閉ドア(スマートドア)やドア上の液晶画面(マルチサポートビジョン)が備えられ、また、車内客室照明にはLEDが導入されます。車体は「地球をイメージした青色」(JR九州)を配することで、環境へのやさしさを表現するといいます。

 10月1日(土)にはこの819系の試乗会を筑豊本線(福北ゆたか線)の直方~中間間で開催。参加応募ははがきにて受付中で、応募多数の場合は抽選が行われます。

 今後は、10月19日(水)に1編成2両で営業運転を開始したのち、2017年春には6編成12両が追加投入される予定です。また、この819系をベースとし耐寒耐雪仕様などにカスタマイズしたJR東日本のEV-E801系も、2017年春に秋田県内を走る男鹿線で営業運転を始める計画です。

【了】

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コメント

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2件のコメント

  1. 6編成になるということは、来春には若松線は全部DENCHAに変わるということかな・・・
    いずれは電化区間とを直通する日田彦山線やあまくさみすみ線などでも運行されるといいな・・・

  2. 今後JR九州はハイブリッド車両を導入すると発表しました。DENCHAと異なる車両になりますが、みなさんはどう思いますか?
    教えて下さい。ハイブリッド車両の特集をお願いします。