「ブルーインパルス」のルーツはライト兄弟が作った!?「歴史上の偉人」が生んだ知られざる「初めて」(後編)

ライト兄弟は、1903年12月17日に世界で初めて「制御された動力飛行」に成功したことで知られています。これだけでも歴史に名を残したといえるのですが、それ以外にもさまざまな航空分野での「初めて」を記録しています。

ブルーインパルスの元祖!? 世界初の展示飛行チーム

 ライト兄弟は、今から120年以上前の1903年12月17日に世界で初めて「制御された動力飛行」に成功したことで知られています。これだけでも歴史に名を残したといえるのですが、それ以外にもさまざまな航空分野での「初めて」を記録しています。あまり知られていない、ライト兄弟とその飛行機が記録した「初めて」をご紹介しましょう。

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航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」(画像:航空自衛隊)

 彼らは初飛行に成功した後、自分たちの飛行機を売り込むため、ヨーロッパやアメリカの各地でデモンストレーション飛行を重ねましたが、反応の多くは実用的な乗りものとしては懐疑的というもので、なかなか販売にはつながりませんでした。それでも、会場には飛行機が飛ぶ姿を見ようと多くの人々がつめかけます。その様子を見て、彼らは逆に「飛行を見せる」ことで収益を得るアイデアを思い付いたのです。

 1909年に飛行機製造会社のライト社(現:カーチス・ライト)を設立したライト兄弟は、同時に飛行学校を設立し、パイロットの育成も始めます。飛行学校を卒業したパイロットたちで組織されたのが「ライト・エキシビション・チーム」、世界初の飛行機による展示飛行チームでした。

 パイロットのロイ・クナベンシュー率いるチームが初めてお披露目されたのは、1910年6月13日~18日にインディアナポリス・モータースピードウェイで開催された飛行コンテストでした。このコンテストで、チームのウォルター・ブルッキンズは高度4380フィート(約1300m)に達し、当時の飛行高度世界記録を樹立しています。

【世界初の飛行機用カタパルトも】これがライト兄弟の初飛行を捉えた写真です

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