「世界最大の怪鳥飛行機」実は飛び方は意外だった!? ロシアが破壊の「唯一無二の異形機」往年の姿は
「世界最大の飛行機」ではあったものの、ロシアによるウクライナ侵攻により破壊されてしまい現存していないAn225「ムリヤ」。その飛ぶ姿はどのようなものだったのでしょうか。
「空前の巨人機」はどう生まれたのか?
そんなAn225ですが、ベースとなっているのはAn124で、それをさらに大型化した機体という位置づけです。開発の目的は、もともとソ連版スペースシャトルとして計画されていた宇宙往還機「ブラン」を背中に搭載して輸送することでした。
最終的にはAn225は胴体と主翼の延長も図られ、エンジンもAn124より2基多い6基に。機体の重量はAn124の1,5倍という空前の巨人機となりました。
An225は数々の世界記録を達成してギネス認定もされましたが、ソ連崩壊にともない「ブラン」は一度も宇宙に向かうことなくソ連版スペースシャトル計画は中止になりました。An225は当初の役割が消滅し、ウクライナ国籍となったわけです。
その後An225は、一時放置されていた時期がありましたが、本機の比類のない搭載能力に目を付けたアントノフ航空が、この機を用いて特大貨物輸送ビジネスを開始します。こうしてAn225は世界各地へ重量貨物を空輸して活躍することになりました。
An225が旧ソ連邦の国同士の戦闘に巻き込まれて失われてしまったことは何とも残念な話です。これからウクライナに平和が訪れて姉妹機が登場することを願っているのは筆者だけではないでしょう。
Writer: 細谷泰正(航空評論家/元AOPA JAPAN理事)
航空評論家、各国の航空行政、航空機研究が専門。日本オーナーパイロット協会(AOPA-JAPAN)元理事
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