「リカンベント」は本当に危険なのか? 特異すぎる自転車、そのカタチの理由

「リカンベント」という自転車で2016年10月、死亡事故が発生。その報道のなかで、初めて「リカンベント」という自転車の存在を知った人も多いでしょう。特異な姿勢で乗るため、その危険性を指摘する声もあるようですが、実際のところはどうなのでしょうか。

「最速自転車」のひとつ、ただし条件付き

 自転車に限ったことではありませんが、速度を出すものは常に空気抵抗と戦うことが多いかと思います。自動車や新幹線、飛行機における流線形も、その観点から生まれた部分が多くあるでしょう。しかし、自転車においては乗車する人間の、人体そのものの形を変えることは困難であり、姿勢を変えることで空気抵抗を減じるしかありません。

 ロードバイクなどではハンドルの下側を持ち、前傾姿勢を強めることである程度、空気抵抗を軽減することは可能ですが、それでも地面と垂直に立った人体は、大きな空気抵抗を受ける要素になってしまいます。

 しかし、地面とできる限り水平に乗車すれば、著しく空気抵抗が下がるはず。これを体現するのがリカンベントであり、とにかく「速い自転車」だといえる根拠になっています。

 もちろん、いついかなる場合でも最速、ということにはなりません。リカンベントの弱点は「登り」といわれています。通常の自転車であれば、立ちこぎで全体重をかけてペダルを踏み込むことができますが、リカンベントでは、それが非常に難しくなっています。つまり、登りや静止状態からの漕ぎ出しなどは、リカンベントにとって不利な状況ということです。

 また、その著しく特徴的な乗車姿勢は、通常の自転車と比べ多くの違いをもたらします。一般的にですが、「遠方は確認しやすい反面、足元が見づらい」「楽な姿勢で疲れにくいが、段差やギャップの吸収がしづらい」「高速安定性に比べて低速での安定が難しい」「自動車などから見えにくいため、旗などを立てる必要がある」といった、さまざまなメリット、デメリットが存在します。

 とはいえこれらデメリットは、シートの高さや形状が異なるもの、あるいは3輪のものを選択するなどによって吸収できることもありますし、つまるところ重要なのは、その形状や特性に合わせた安全対策を講じることで、それができれば、ことさら危ない乗りものではないと感じています。

 以前、筆者は一度だけリカンベントに乗車したことがありますが、そのときに感じたのは「非日常」でした。

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コメント

14件のコメント

  1. あんな不安定な体勢でスピードを出したら危険でしょうね。周囲の視界も見づらくハンドルも掴みづらそうですし、一般道を走るのは特に危険でしょう。

    • 乗ってみるとわかりますが、意外と安定性は高いのですよ。

      加害、被害の危険度を考えれば、自家用自動車、マイカーほど危険な乗り物は他にありません。

      だから先進諸国の特に都市部ほど自動車排除を強めて、自転車優遇の施策を進めているんですよ。

  2. こんなもので公道に出てこられたら迷惑以外の何物でもない。

    車からは見えにくいし、歩行者からも見えにくい。

    いきなり足元から飛び出して来られては、こっちとしては恐怖以外感じない。

    ロードレーサーしかり、乗る自分の楽しみや理屈しか考えてない。

    だからロードレーサーをはじめ、自転車ぶっ飛ばし野郎は嫌われるんてすよ。

    一般人からしたら暴走族となんら変わりません。

    • むしろ自家用自動車、マイカーのほうが交通害悪度としては極めて高いですから、自転車への乗り換えを進めたほうがむしろ重大事故も公害も渋滞も減って良い効果があるんですよね。

      結局、自家用自動車、マイカーは邪魔で迷惑な交通の癌ですし、リカンベントや電動アシスト自転車、ロードバイクでもママチャリでもなんでもいいですが、自転車への乗り換えを進めて地域をより良くしていきましょう。

    • なぜロンドンやオスロ、ニューヨーク等先進諸国の都市部ほど自動車を排除して、自転車を優遇する施策を次々と打ち出しているかわかりますか?

      自動車が減って、自転車が増えれば増えるほど重大事故も公害も渋滞も減って地域が良くなるからですよ。

      自家用自動車、マイカー乱用者しかり、乗る自分の楽しみや理屈しか考えてない。

      だから自家用自動車、マイカー乱用者をはじめ、自動車ぶっ飛ばし野郎は嫌われるんてすよ。

      一般人の歩行者自転車の利用者からしたら暴走族となんら変わりません。

  3. 「乗ったら気持ち良かった」だけの記事では片手落ち。安全な乗り物と言っているが、前方の見やすさと足付き性と被視認性の3点は気になる。この3点は特に市街地を安全に走るためには重要なはず。

    あと、速さに関して。時速30km/h(原チャリの制限速度)以上で走る自転車乗りは、自動二輪車運転免許試験を必須にして欲しい。あるいはトルクリミッターかなにかで速度制限するか。原チャリの制限速度(たぶんこれ以上で走る自転車は公道にはいない事が前提)を越えて走るのだから。しかも制動性能など安全性の低い車体で。

    • リカンベントに限らず、自転車の法定速度を定めるべき。

      そこらのクロスバイクだって30km/hぐらい簡単に出せる。

    • 補足。「前方の見やすさ」に関して。

      公道での安全には、路面や周囲が見やすいことが必要。これは、歩行者・自転車・オートバイ・3輪以上の自動車、全てで言えること。特に3輪未満(歩行者含む)では、足元見づらきゃいきなりの段差やなんかでスッ転ぶ。

      3輪未満では概ね頭部の向きで視界が定まるだろうから、「空が見えて気持ちいい」=「路面が見づらくて危険」となるはず。そんなもんの擁護記事よりも、歩行者二輪車クルマ相互の安全の為の記事を、のりものニュースとして掲載して欲しいものだ。

  4. 学校の先生が愛好家で通勤してました。個性があっていいですね。道路は歩行者のもの、という大前提を無視するドライバーが増えてます。自転車やバイクにムキになって幅寄せしたりも。自動車が道路の王様みたいな勘違いはやめた方がいいですね。渋滞多くてイライラするんでしょうけど。。あと、行政がしっかり現実的な道路の使い方をリードしていかないとダメですね。

  5. リカンベントに乗ってるけど、サイクリングロードや町外れの車通りの少ない道を走って楽しんでいる。うちは北海道の田舎だから少し街から離れれば、田んぼや畑だらけで車がほとんど走らない道がたくさんあるからいいけど、都会には向かないね。

    ある程度スピードがでた方が安定する。低速の方が不安定。

    リカンベントは犬にめっちゃ吠えられる。

    ハンドルは普通のチャリより楽な位置にある。まあ、ハンドルで曲げないけどね。自転車って体重移動で曲がるものでしょ。

    でも、リカンベントよりツールドフランス気分で5,6台連なって走ってるロードの方が大迷惑。

    幹線道路なのに併走して奴もいるし。

    • > 都会には向かないね。 ある程度スピードがでた方が安定する。低速の方が不安定。

      こういうとこ解って乗ってる人は、たまーに歩行者やクルマと遭遇しても多分うまくお互いに譲り合えるのだろうな、って気がする。

  6. ギアが前方に突き出してて歩行者と接触でもしたら大事になりそう。

    • マッハ号のチョッパーみたいなもんだからね

  7. どんな乗り物でも、周囲警戒、回避行動を行うのは常識。これは咄嗟の際の回避行動、緊急停止がしにくい形状。

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