【動画】新「昇降バー式」でホームドア設置促進へ 小田急と高見沢、実証実験開始(写真19枚)

女性車掌も多い現代、「昇降バー式」の大きな課題をクリア

 特にこのたび実証実験する昇降バー式は、従来の昇降バー式より低くなった点もポイントです。女性車掌も多い現代、JR八高線の拝島駅(東京都昭島市)に設置されている従来形は高さが170cmあり、車掌からのホームの見通しやすさなどに課題がありましたが、今回のものは130cmに。低くなったことで、昇降バー式導入へのハードルも低くなりました。

 バーではなく、ロープを使った昇降式もありますが、バー式はたわまないため、ホームドア周辺の空間的余裕を少なくしても安全が保たれるので、広くないホームでも導入しやすいというメリットがあるそうです。

 また、目の不自由な人は何かにつかまれると歩きやすいことから、このたびの昇降バー式は、バーをつたって歩けるよう工夫されており、バーの中央には現在位置を知らせる点字が書かれています。

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車掌がこのボタンを押してバーを下げる(2017年9月24日、恵 知仁撮影)。

 この昇降バー式がすべてのホームドアの代わりになるわけではないそうですが、高見沢サイバネティックスの担当者は、鉄道会社や駅によって状況が異なるなか、多くの選択肢を提供することがホームドアの導入促進につながると話します。

 愛甲石田駅での実証実験は2018年3月までの予定で、安全性や耐久性、視認性を確認するとのこと。この昇降バー式が実用化されれば、ホームの安全対策が広く進展するかもしれません。

 ちなみにこのバーは、踏切の遮断桿(しゃだんかん)と同じ素材を使っているそうです。

【了】

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Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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コメント

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9件のコメント

  1. リングみたいだな

  2. バーでもあの硬さなら問題ないと思います。
    ただ、ホームが広くないと危険かもしれないから、その辺も注意した方が良いと思う。

  3. 後付けタイプで、かつ短期間に広範囲で設置するには、やはりこれくらいの規模じゃないと難しいよ。
    いまの普通?のホームドアは、後付けする場合は、まずホームの床面・床下補強からスタートするので、設置完了までにもの凄い時間がかかっている(半年~1年?)し、相当コストもかかってるはず。
    だからJRなんかは山手線と京浜東北線の一部駅しか設置できないんだよな。

  4. JR八高線拝島駅にも同様のバー式が設置されていますね。

    • 地元でない私にとっては一見意外に思える話ですが、逆に八高線にしてはものすごく利用者が多い(青梅線、西武鉄道乗り換えがあるから)のと、そう遠くない将来に中央線・総武各停から捻出される電車(209系500番台かE231系かは不明。とちらにしても短編成)に切り替えられた後の事を考えているのかも知れない。

  5. 画像で見る限り、ロマンスカーの緊急停車にも対応出来そうな感じですね。

  6. これでは、人がすり抜けられるので、ホームドアの意味がないと思う。
    コストを気にしてる時点で、安全を最優先にしていない。
    鉄道会社として考えがおかしい。

    •  ホームからの転落は酔客がフラフラと歩いて落ちるのと盲人が誤って落ちるのが圧倒的に多い。それを防止するのがホームドアであり、すり抜けという故意の落下は通常のホームドアでも防ぎようがないし、はっきりと自殺する意志を持って行動している人に取ってはフルスクリーンタイプのホームドアでも意味がないだろう。
       現実問題として鉄道会社が自費で整備する以上、コストの問題抜きに語れる話ではない。もしコストを度外視して整備すべきだと考えるなら国や件などの自治体が補助を出したり、あなたが身銭を切って開発費設計費テスト費設置費保守費用を負担すれば良い。

  7. 列車の停止位置に問題がないことが確認されると自動でバーが上がる?

    乗降終了後バーを下げる?

    意味不明