みんなの足跡が地理院地図に! 国土地理院、ビッグデータ活用し地形図修正へ

さまざまな地図データの基本となる国土地理院の地形図は、これまで人力の測量結果をもとに修正されてきましたが、不特定多数の人による移動経路のビッグデータが活用されることとなりました。地図作りはどう変わるのでしょうか。

ビッグデータ活用で地図はどう変わる?

――なぜ導入に踏み切ったのでしょうか?

 GPSの精度が向上し、スマートフォンなどの機器も普及したうえ、さらに登山情報のウェブサービスも拡大するなど、環境が整ってきたことがあります。導入にあたり、データを多く取得すれば精度のうえでも問題がないことを検証してきました。なお今回も、応募者に提供いただける内容や、その情報が地形図修正に活用可能かどうかを分析したうえで利用していきます。

――対象となる地形図や登山道は、どのようなものでしょうか?

 対象は2万5000分の1地形図です。2万5000分の1は地形図の基本となるものですので、他の縮尺の地形図にも修正が反映されていくでしょう。2万5000分の1地形図の需要が最も高い「穂高岳」など、登山利用者が多い地域から着手し、全国へと広げていきます。

――ビッグデータを地図にどう反映していき、それにより地図はどうよくなるのでしょうか?

 たとえばGPSのない時代に計測した地図で、描かれた登山道が実際にはGPSによる表示位置と少しずれているようなものが正確になるなど、精度が向上します。登山道は崩落などで付け替えられる場合があるのですが、そうした変化も地図に反映しやすくなるでしょう。

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国土地理院の地形図などでは、登山道は点線(矢印の部分)で示される(国土地理院の電子地図を加工)。

※ ※ ※

 国土地理院は今回の応募について、「全国規模で登山者の移動経路情報を収集している企業または団体」「一定以上の情報を保有し、それらの情報を無償で提供が可能であること」を条件とし、保有情報の目安を登山者数(登録者数)10万人以上、登山記録件数50万件としています。登山記録を登録しているウェブサイト運営者や、登山のナビアプリ提供事業者などを想定しているといいます。応募締め切りは11月19日(日)。2018年の夏山シーズンに向け、前述の通り登山者の多い地域から地図情報を修正し提供していくそうです。

「登山道以外の修正にもビッグデータを活用するかは、今後検討する」(国土地理院)そうですが、将来的に、人の手のみに頼る地図作りはなくなるのかもしれません。

【了】

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