世界最大級の貨物機「ベルーガXL」組み立て完了 2018年初飛行へ(写真10枚)

エアバスが開発している貨物機「ベルーガXL」が組み立て工場からロールアウトし、2018年の中ごろには初飛行する見通しです。「シロイルカ」の異名を持つ大型輸送機の後継となる新型には今後、「笑った顔」もペイントされます。

飛行機の翼も運べるほどの大きさ

 ヨーロッパを拠点とする航空機大手のエアバスは2018年1月9日(火)、次世代貨物機「ベルーガXL」初号機が組み立て工場からロールアウトしたと発表しました。この初号機はすでに地上での動作試験に入っており、2018年の中ごろに初飛行する見通しです。

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組み立てが完了し、地上試験に入った「ベルーガXL」初号機(画像:エアバス)。

「ベルーガXL」は、航空機部品輸送を目的とした大型輸送機であるA300-600ST「ベルーガ(ベルーガST)」の後継機で、2014年から開発されています。航空機の翼を運べるほどの大きな貨物室を備え、その外見から「シロイルカ」を意味する「ベルーガ」の愛称が付けられています。

 エアバスによると、「ベルーガXL」は全長61.1m、胴体直径8.8m、最大離陸重量227tで、現行「ベルーガST」と比べて6m長く、直径は1m広くなるといい「現在ある航空機のなかで最も大きく、ボリュームある機材のひとつ」としています。これにより、同社の中型機A350 XWBの両翼をいちどに運ぶことが可能になるといいます。

「ベルーガXL」は、既存のA330-200をベースに造られており、すでに2号機となる予定のA330-200も、フランス・トゥルーズの組み立て工場に到着しています。最終的には5機が製造される予定です。

 また初号機には今後、シロイルカのような目とともに、にっこりと笑った“顔”がペイントされます。このデザインはエアバス従業員による投票によって2017年に決定されています。

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「ベルーガXL」のイメージ。最終的には「顔」がペイントされる(画像:エアバス)。
組み立てが完了した初号機(奥)。手前は組み立てが始まった2号機(画像:エアバス)。
組み立て工場から出される「ベルーガXL」初号機(画像:エアバス)。

 ちなみに、世界最大の飛行機はウクライナの航空機メーカーであるアントノフがソビエト連邦時代に開発したAn-225「ムリヤ」で、全長は84.0m、貨物室の幅は6.4mあり、最大離陸重量は600tとされています。

【了】

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コメント

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2件のコメント

  1. 白イルカ特大・・・それだけの大きさで双発って、片発飛行時の安定性は大丈夫?まあどうせ特定空港間しか使用しないからいいのか。

  2. 顔ペイントは良いな♪
    こういったシャレっけは日本にはない。
    先代ベルーガは民衆を導く自由の女神の輸送で来日したけど、そんな機会があればこっちも飛来するかな?
    あと、小スケールのデスクトップで良いからモデル化してほしい。
    747LCFと並べたい。