なぜミサイルの先端には「丸」と「尖り」がある? 速度だけじゃない! “使い方”で変わるデザインの秘密

ミサイルといえば尖った形を想像しますが、先端が丸いものも多く存在します。この形状の違い、実は空気抵抗と中に入っている「目」の性能を天秤にかけた結果です。形の違いに隠された深い理由を解説します。

丸い先端は広い視野のため! ターゲットを逃さない「目」の工夫

 ミサイルといえば、鉛筆のように鋭く尖った形を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。

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派米訓練でペトリオットの実射を行う航空自衛隊の高射群(画像:航空自衛隊)

 確かに空気抵抗を切り裂いて速く飛ぶには、尖っている方が有利に見えます。しかし、実物のミサイルには案外、先端がドーム状に丸くなっているものがたくさんあります。

 なぜ、一見すると空力的には不利に思える丸い形を、あえて採用しているのでしょうか。

 その理由は、先端部分がミサイルの「目」として機能しているからです。主に近距離で相手を追いかけるタイプ(AIM-9系など)のミサイルには、熱を追いかける「赤外線シーカー」というセンサーを先端に積んでいるものが多く見られます。

 この「目」は、目標を追従するために、広い角度で目標方向を捉えられるよう設計されています。

 このとき、先端を半球状のドームなど光学的に扱いやすい形にしておくと、シーカーが広い角度で目標方向を変えても、ドーム窓に起因する光学的な誤差を管理しやすくなります。

 もちろん、尖った形状でも補正設計によって成立させることは可能ですが、光学補正や温度影響の考慮が増えるぶん、設計や製造が複雑化しやすくなります。

 そのため、確実に相手を捉え続けることが求められる近距離用のミサイルでは、光学的に扱いやすい丸い形が選ばれることが多いのです。

【弾体に小穴がいっぱい!】これがペトリオット「PAC-3」ミサイルです(写真で見る)

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