「ラウンドアバウト」ついに大都会に登場 名古屋城近く 「都会の人にアピールしたい」
信号のない円形の交差点「ラウンドアバウト」が、名古屋の中心市街地に登場しました。本来は交通量の少ない郊外の交差点向けとされており、大都会への整備は異例ですが、あえて人通りの多い場所を選んだ側面もあるようです。
「都会の人は知らない」ラウンドアバウト
名古屋の市街地で2020年9月23日(水)午前7時から、信号のない円形の交差点「ラウンドアバウト」の運用が始まりました。
場所は名古屋市中区、愛知県庁および名古屋市役所、そして名古屋城の目と鼻の先ともいうべき官庁街です。名古屋市路政部によると、既存の十字交差点を改築して「仮設」したものだといいます。
そもそもラウンドアバウトは交通量の比較的少ない場所(国の指針では1日あたり総流入交通量が1万台以下)で有効とされており、少なくとも東京23区や名古屋市、大阪市といった大都市での採用は初めて。「人が多いところに整備して、どのような結果になるか」を試行する目的があるといいます。また、ラウンドアバウトを知らない都会の人へアピールする狙いもあるということです。
現地は自転車で官庁街へ通勤する人なども多く、自転車の走行位置を示すマークなどもしっかり路面に描き込んでいるといいますが、運用初日は通行ルールに慣れない人も多く見られたとか。そもそもラウンドアバウトは、その交通ルールが浸透するまで設置から3か月程度かかるといわれているそうで、今後2週間は警備員も常駐させ、経過を見ていくといいます。
名古屋市はラウンドアバウトについて、通過車両の速度低下などが期待できることから、交通安全対策として有効と考えており、今回の結果を踏まえ、市内のほかの場所への展開も検討するそうです。
ちなみにラウンドアバウトは、2014(平成26)年9月の道路交通法改正でその定義と交通方法が定められ、現在、全国100か所以上で導入されています。交差点の中心に設けられた「中央島」と呼ばれるスペースを取り囲むように、ドーナツ型の通行路「環道」から放射状に道路が伸びる構造で、「環道への進入・流出は左折で」「環道内は時計回り(右回り)で進行」「環道内を走行するクルマが優先」といったルールがあります。
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旭川にもあった気がする