消えた「らんざん」の塔 高速SA・PAで数減らす謎の巨大構造物 珍デザインも
高速道路のSA・PAには、照明柱以外に、大きな塔のようなものが立っていることがあります。エリア名を大きく示したり、地域ゆかりのものをかたどっていたりと、エリアのシンボル的な存在であるケースも。これが数を減らしています。
巨大な塔はオブジェじゃない!
高速道路のSA・PAでは、照明柱以外に、大きな塔のような構造物が立っていることがあります。たとえば関越道の嵐山PA上り線(埼玉県嵐山町)には、ひらがなで「らんざん」と書かれた大きな煙突のようなものが立っていました。
この「らんざん」の塔は2017年に解体されています。嵐山PAに限らず、同様の巨大構造物が近年、全国的に解体・撤去されているのです。2020年10月現在、NEXCO東日本管内には42か所あるそうですが、この10年で11か所減ったといいます。
そもそもこの構造物、単なるオブジェではなく、「高架水槽」と呼ばれる設備です。
高架水槽にはトイレや商業施設で使う上水が貯められています。NEXCO東日本によると、停電時でも水を供給できることから設置されているのだそう。仮に、くみ上げポンプが使えなくなっても、高いところに貯めた水を流すことで、しばらくは水を賄えるというわけです。
背の高い構造物のため、嵐山PAのように外側を板で覆ってエリアの名称を表示するなど、一部エリアではシンボル的な存在にもなっています。嵐山PAの北にある上里PA上り線は、「かみさと」と書かれた高架水槽が健在です。
しかし現在は、「停電対策用の非常用エンジンを搭載した加圧給水ポンプとすることが主流となっており、高架水槽については、老朽化や点検の結果などに基づき撤去しています」(NEXCO東日本)といいます。
なかには、よりシンボリックなデザインの高架水槽が立つエリアも。たとえば高松道の府中湖PA下り線(香川県坂出市)の高架水槽は、金刀比羅宮の高灯籠を模したデザインです。九州道の山江SA上り線(熊本県山江村)には、巨大な急須のようなものが載った円筒形の高架水槽が。これは、この地方の特産である球磨焼酎を温めるための「ガラ」と呼ばれる酒器をかたどっています。
【了】
嵐山のあれ無くなくなってしまったのか…
最近関越道は走っていないから気づかなかった…
ひらがな表記は味があって良かったんですがね…
上里の方はモニュメントとしてそのまま残して欲しいところだけど、老朽化は仕方ないのかな…
あと、上里はPAではなくSAです。