「イージス・システム搭載艦」は本当にベストな選択か? イージス・アショア代替問題
さらなる波乱の予感 その原因はレーダーとイージス・システム
さらに、イージス・システム搭載艦がどのような艦艇になるのかについても、じつは未だに確定されていません。従来この艦に搭載されるのは、イージス・アショア用に購入されたアメリカのロッキード・マーチン製レーダー「SPY-7」とイージス・システムとされてきました。ところが、これらは地上配備用のシステムで、これを艦艇に搭載しようとすればそのための大規模な改修と莫大な費用がかかります。
そこで自民党内では、アメリカ海軍が今後、建造されるイージス艦用に正式採用を決定したレーダーである、アメリカのレイセオン製レーダー「SPY-6」と、それに適応しているバージョンのイージス・システムを搭載するべきだ、という考えが示されています。
最初に紹介した閣議決定において、具体的なシステム名が明記されず、代わりに「同艦に付加する機能及び設計上の工夫等を含む詳細については、引き続き検討を実施し、必要な措置を講ずる」という一文が挿入されたのは、こうした問題が背景にあったためと考えられます。
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